2010・キングオブコントを見て。 |
”笑いを取る”ということを目的化しているコントと
”人間のおかしさ”を描き出そうとしてういるコントの
違いみたいなものを感じた。
”キングオブコメディー”や”ピース”は
明らかに後者の方で
”しずる”や”ジャルジャル”は前者のように見えた。
人間のおかしさでも、その奥にる
人間に潜む悪意や狂気をえぐりだして
茶化していくことで
面白さに奥行きができる。また
意表をつくようなその描写を
キングオブコメディーはやって見せたように
思います。
逆に”ピース”は、
ちょっと温かい感情のテイストが
綾部と又吉の人間的魅力とスライドして
無理がなく
吉本新喜劇テイストのオモロイコントに
なっていました。
この二つのコントを見ながら、
人間てのは、
一筋縄ではいかない、
つくづくと
やっかいだなーと思いましたよ・・・笑い!
”しずる”も”ロッチ”も
レッドシアターなどで鍛えられ
随分躍進したのですが、まだまだ
”笑いをとる”のレベルで
”じゃるじゃる”はちょっと強引な気がしました。
お客に対して、やさしくない。
”ラバーガール”もいいんだけど、
悪意や狂気のところまで
つっこんでいないからスラーッと
表面的だし、
”TKO”も彼らとしては全力で頑張ったと
思います。
”エレキコミック”は
いけませんねー、
やっつんはもっと自分を粉々に突き崩して
さらし者、笑いものにしないと・・・。
中途半端だから、見ていてイタイ。
やりつくすと観客も安心して笑えるのに、ねえー・・・。
その点でも
今野君は、肝が据わっていて
とても気持ちがいいです。
最後に
M1と違って、審査方法が公平で、また
芸人達の励みにもなるとおもう。
松本、浜田、両芸人の度量の大きさを感じます。
久しぶりに、ほんとうに楽しい三時間でした。