R1グランプリを見て! |
優勝は佐久間一行さんでしたが、
私はスリムクラブの真栄田君が
めちゃ面白いかったです。
それとキャプテン渡辺と
ナオユキさんですねー。
特に人間の持っている”オカシサ”を
えぐり出してみせた真栄田君の世界は
あまりに異端すぎて、凡庸な審査員は
ついていけなかったかと
思います。
でも真栄田君・・・その世界観は
能や狂言のルーツの河原者にも通じていて
私は応援しますよ。
そしてナオユキさんの薄暗い、うらぶれた世界
出の音楽にアコーディオンのシャンソンが
流れていて、
つげ義春のせかいのような空気がただよい
救いがないような・・それが
良かったです。
そして
ジャージで出てきた
キャプテン渡辺のクズ人間の描写も
テンポよく軽やかで、
飄々としてクズをやる人間のおもろさというか
逞しさというのか、
是非今度は彼を見に行ってみたいです。
そして
ダメだったのが
バッファロー吾郎の木村。
凡人が考えた異端ネタという感じで
ホンモノの異端児真栄田が出てきてしまって
あざといメッキが
剥げちゃったように
見えました。
優勝した佐久間一行の
明るいネタも
まだ普通でね・・・。
実は、深刻な人間ほど,
表面を明るく軽薄な自分に仕立て上げ
世間を欺きます。
お笑いの本質はこういう人間の裏の事情の上に
成立するものでもあり、
軽薄なら、チョー軽薄、
明るいなら、そこに全く
情緒(湿った感情が)入り込むすきもないくらい
狂気すれすれの軽薄なら
もっと凄味が出たでしょうけど
R1事態が、そこまでの水準にないんでしょう。
沖縄に行ったとき
陽炎のように生きる人々が
そこにいて
本土とは全く違う時間の流れを感じました。
また”生きる”というそのこと自体が
本土とは別世界の
沖縄独特の世界(宇宙)観があり
スリムクラブのネタにも
そういう魅力が流れています。
私はどうしても
はみ出した人や
異端児が好きで
でも
そういう人が
ポロッ、ポロッと
こぼしていく姿や
言葉の中に
深い人間の告白を見ます。
真栄田君、キャプテン渡辺君、そして
ナオユキさん。
今日はとても心が満たされたR1グランプリでした。
苦言、司会の雨上がり、
もーちょっと気の利いた言葉を言えんのかいな!