瓦解してゆくものたち・・・№5・・欲、・欲望をどう処理するか! |
書きましょうかねえー!
例えば本屋に行くとたくさんのそういう筋の本が
並んでいます。そして大概が
こういうことが原因でそれには
こうすればいい・・と解決法が書いてあり
何だか簡単にできそうですよね・・・?
確かに心理学の基本に基づいて
大雑把に診断して
例えば、お酒をたくさん飲んでしまうアル中の人は
赤ん坊の時の口唇期のスキンシップの少ないことに
原因がある・・・なんて書いてあったりすると
何だか納得してしまったりするかもしれませんが・・・。
そういう風に自分の問題の原因はそうかもしれないと
そこで納得しては、
しばらしてから、その効き目がうすくなってもとに戻る・・・?!
自分が直面することを避けて
そういう事ばかりしている人も
ごまんといるんじゃーないでしょうか。
そういう知識が自分を解析する
手引きにはなるでしょうが、
人間というのはもっと複雑で
いろんなことが錯綜し
混濁していますから
そう簡単にはいきません。
私はそういうこともあろうが
しかし一番いいのは
”自分に聞く”ことだと
思います。
人間は自分の外的世界、つまり
自分の内面以外の肉体を置いている世界(この世)のすべてを
じつは自分の見たいように見ている。
ちょっと理解するのは難しいですが、
その人間の内面心理が外的世界に
自動的に反応し、
行動として現象化し
それをまた、自分の内面で
意識化し認識するという
すべては自分の中で起きているのです。
自分という人間の内容が
外の世界に映しだされているのをまた自分が見るという
脳の完結した世界です。
つまり一部始終はすべて自分から発生し
自分がその結果を受け取るという
自分が一番知っている訳ですから
そういう事をちゃんと頭に叩き込んでおいてから
自分を分析し、
その原因については
”自分に聞けば”いいと思います。
しかし自分に聞いても
自分というものも固いガードに包まれていますから
そうは簡単には自分も自分に心を開いてくれません。
なぜなら、
自分が聞きたくない、見たくない、知りたくないから
そこに蓋をかぶせて記憶を擬装するという事も
脳はやりますから、
まず、その蓋を外しても大丈夫という覚悟をきめて
自分のほんとうのことを深いところに潜んでいる
自分に聞く、或いは強く
聞きたいという意志をもたないと
その蓋はなかなか開かないのです。
凄いでしょ!
そういう風に心を整えてから
自分に聴く。
こういう風に自分の内面を相対化する作業は
江戸末期から明治、大正の文学でさかんに行われました。
夏目漱石などは、
もういいや、しつこなあーというくらい
執拗に自分を掘り下げてましたねえー!
だから少しノイローゼぎみだったかもしれませんねー。でも
そのディテールの追求の仕方は
容赦なく、やはり
大作家です。
さて自分の内面に聞いてみようという意志がかたまったら
今度は
自分の問題行動、
『過剰に自分を突き動かして
自分が困ってしまう欲、欲望についての
検証』です。
自分が繰り返しやってしまう自分の欲に纏わる厄介な行動や癖。
まずその行為行動について
自分の問題性として
しっかりとした自覚的意識もつこと。
そして
それは何が原因なのだろうと
自分に聞いてみる。
その時昨日書いたように
『親やそれに類する人間からバトンされた
負の欲求、コンプレックス。、支配欲(征服欲)
自分に対する否定的感情
他者に対する競争意識などなどそのほか
親とのかかわりで
自分が受けわたされたもの。
逆に親との関係で、自分が失ったもの
受け入れてもらなかった自分の
感情や行動
親から貰えなかった
生きるための肯定ストローク(意識、ことば、素振り)』などを
冷静に自分を客観的に
点検してみる。
※ストロークとは水泳で前へ進むためのひとかきで
人間が生きるためにひつようなひとかき”存在の肯定”のことを
さします。
親は子供が前へ進めるようなストロークを
与えると子ども元気が出て
自分で前へ進みます。
例えばいつも衝動買いに走る人なら
その人は
自分が向き合わなければならない
なにかを
見ない代わりの代償行為として
衝動買いがあり
自分の不安定をごまかすために
やっている。
自分は何を見ようとしていないのか、
自分は何を恐れているのか、
その原因となったものは
なにか・・?
を
突き止めていくのです。
イメージとしては、
自分の心の闇をかき分けて
まるで暗い闇のなかを照らすように
スポットを宛てていくような
心理作業です。
そしてかすかに聞こえる
自分の声を聴く。
この作業は初めはなかなかうまくいかないかもしれません。
自分が自分の抵抗にあい
いやそうではない・・という自分の声が抵抗したり
きっと違う・・・とごまかしたい欲求が
立ち現われてきますからね。
それでも
いや、あの微かにうつろに見え隠れする
自分のほんとうのことを
聴く!
という覚悟ができ
そういうことを
何度か繰り返していくうちに
だんだんそのほんとの自分が
どんどん浮き出てきてくれます。
私なども
今でもそういう自分に聞くことで
自分が脅かされそうな不安が体を蓋います。
それでも
ダメ・・・と自分のその防衛したい意識をはねのけて
聴きます。
しかし
このことができだしたら
もーたくさんの情報を
教えてくれます。
自分をいかすために
自分を滅ぼさないために
軌道を修正してくれます。
そうして自分にとっての厄介な行動や
欲望には
原因があり
それはほとんど親との関係で
そうなってしまった自分がいる。
親もきっとそのことで苦しんだが
親の生きている時には
それを
意識化することなどもできず
乗り越えるすべもなく
仕方なく親は流されていったのだ・・という
理解が必要です。
そして自分は
どうするか・・・?
ここでちょっと厳しい事を苦言します。
自分の中に巣食ってしまった
親との関係の負の部分で
もしかしたら
自分は愛されなかったかもしれないと
思う人がいるかもしれない。
そして
その自分の愛情の欠損を
配偶者や子供に求めてしまい
そこでまた間違いをしてしまう人がいます。
そういう人は自分の欠損部分にばかり
目がいき、気持ちがいき
何とかそれを他者からのストロークや
愛情で補おうとしますが、
じゃあー
自分はどれだけの愛情やストロークを
他者にあげることができますか・・・と
問いたいですね。
そういう愛情の奪い合い
エネルギーの奪い合いに
自分の欠損を転化しないでください。
目が覚めてほしいのは
何度も何度もこのブログで書きましたが
どんな人間にも温かい愛情や
人を思う優しい気持ちがあります・・・・が
それもほんとうにささやかにしか
あげられません。
だから
他人にそれを求めてはいけません。
じゃあーどうすればいいのか…ということも
なんども何度もかきました
『自分のすべてを肯定する・・・・。』です。
先ほども書いたように
人間は自分を外的世界に投影しますが
しかしそれも自分の内面世界で認知、認識するという
自己完結で生きています。
これも何度も書きましたように
『脳はひとりひとりが個絶している』のです。
個絶した脳がささやかに
ふれあい
言葉を交換し
エネルギーを支えあう、
それが世の中の実情です。
だから自分のことは
『ほとんどすべては、自分で賄う』しか
ないんですよ!
そういうことを承知したうえで
どうするか・・・・?
答え
自分の欲望を叶えてあげてください。
欲望とは、
自分がこうなりたいとか
こうであったらいいのにという
自分の欲しい姿がイメージが
外的世界の物質や他者に投影された
欲求です。
欲の
望み
つまり
自分の願いを
叶えてあげてください。
自分のこころの欠損が
裏返って欲望になっているなら
その欲望を叶えてあげたらいいのです。
自分があこがれていること
自分がほんとうにやりたいこと
自分がほんとうにほしいもの
自分がほんとうに好きな人との交流
自分が為しとげたい仕事
ほかにもいろいろあるでしょう
人によっては独特の願望があるでしょ!
先ほど例にだした衝動買いに走る人は
自分がいちばん向き合わなければならないことに
向き合って自分の行動の原因を突き止める
そして
それを
解決していくために
まず
衝動買いをやめる決心をする。
できたら
ノートに毎日
衝動買いに走らない・・という
自己暗示の言葉をかきとめると
いいと思います。
それでもなお
買いたいものがあったら
買ってください。
自分に我慢させないで
買ってあげてください。
自分の問題の根拠に気が付いたからと言って
すぐに自分がコントロールできるようには
なりません。
徐々に、徐々に
自分が満たされてくるにつれ
その衝動も少なくなって
もうーいいという時が来ますから
それまで自分によりそってあげることだと
思います。
自分の衝動の原因を
チャ―ンと自覚しているのと
無自覚なのとは
月とすっぽんほども
違います。
自分のなかの欲望は
自分にバトンされた親のコンプレックスや
親の虚栄心や
親の支配欲や
強迫観念などなど
様々な
自分のこころの傷の為すところですから
自分を責めたりしないで
気のすむまでやってごらんよ!という風に
寄り添ってあげることです。
親の虚栄心がバトンされて
でブランドものを欲しがるもう一人の自分がいたら
気のすむまでおやなんさい、
そのうち気がすんだらやめよう・・でいいです。
自分の中に棲みこんだ欲望には
その裏にその人の哀しい傷がありますから
傷が癒えたら治ります。
だから自分の欲望、欲求 願、を叶えてあげることです。
それとともに
こんどは
ほんとうに
自分が叶えたい
自分の願いも叶えていきましょう。
それは自分がどういう風に自分の人生を
全うしたいかですね。
全うするための自己イメージを結び
そのイメージにそって
自分の願いを叶えるために
自分の行動の優先順位を決めていく。
自分が中心軸ですよ。
社会の風潮や
他人の視線では
アリマセンヨ!
そして
これもいつも書いていることです。
何が必要で
なにがいらないか!を
しっかり考察し
整理する。
それからにこれも言っておきますが
自分の願いをかなえるには
小さい願い、例えばすごい高級な美味しいものを
食したい・・なんては、すぐに叶うかもしれませんが、
大きな願いは
たくさんの努力が必要ですよ!
これでもか、これでも、これでもか・・というくらい
努力を積み重ねないと
物事は一朝一夕には成就しない!
こういう風に
自分がしっかり大地に足がついてきたら、もう
余計な欲望に振り回されることもなく
社会や世の中がどうであれ
ゴーイングマイ人生です。
その時欲望は
自分の等身大の大きさで
等身大の重さで、
ちょうどいい・・・。
もしみんなが
そういう自分に覚醒していったら
この世はもっとつつましく
過剰な浪費や
過剰な競争経済に振り回されることも
無くなるでしょう。
でもね、
人間以外のいきものは
ちゃーんとそのことを
知って生きてます。
欲を膨らます人間は
もっと
賢くならなくちゃーと
思います。
明日は容姿のコンプレックスについて
書いてみようと
思います。
白い八重のチューリップです。