●時代は大きく変貌しようとしている。その4 |
他者との境界線が
曖昧になるのか?(地続きになってしまうのか?)
その原因の一つと考えられるのは
人間が二足歩行になったため
幼児の養育及び教育期間が
長いことにあると思います。
二足歩行になったために
他の動物に比べ
母親の胎内の子供が
未熟であるにも関わらず
出産しなければならなくなり
そのために幼児が成長するまで
ずっと親と密着した生活が必要になりました。
親との密着した期間、
子供は
親から様々な刷り込みをうけ
親の感情を共有しなければなりません。
さらに社会的動物である人間は
20歳になる頃まで
親の援助のもとで生きますから、
当然その意識は親近辺の意識を刷り込まれ
共有していきます。
その20年間ちかくは
親へ依存しながら
生きざるをえないのです。
その間子供自身が
親との共有意識や共依存情況に対して
違和や意義をもうしたてるのが
いわゆる反抗期です。
つまり反抗期は
親離れや親からの自立の第一歩でもあり
だからとても大切なのです。
つまり
自分と他人の違いがわかり
それを体でもって
実感する
とても大事なのことなのです。
自分と他人との違いが
鮮明に突きつけられるほどに、
そこには分離する不安や
自己との葛藤がおきますが
それでも
少しずつ分離がおきてきます。
まあそれに慣れて来るともいえるのですが・・・。
自分と他人との違和や落差を
痛烈に感じるチャンスが多ければ
多いほど
孤独を感じながらも
その人が自分という人間の
輪郭や限界に気づいてけるのです。
つまり失敗や挫折が
どれほど大事かということです。
しかしそれとともに親は
如何に
●子供が精神的に自立していくか
という
自立の教育をしなければならないのですが
残念ながらそれが抜け落ちているのが
今の日本の現状です。
人間が自立していくためには
親及びその周辺の人間という
限定されている人間の意識に取り囲まれている
自分が、
それまでにはない
想定外の意識にぶつかることで
自分の・閉鎖性や
・ローカル性に
気が付いていきます。
だから自分と合わないひとや
自分と対立する人は
その人間にとっては
重要なデーターをもたらしてくれる人です。
また
自分が嫌いな人は
自分が抑圧している意識を体現してくれている人でも
あり、
その人達もまた大切なメッセージをくれる人です。
そしてもうひとつ
・他者との境界線を曖昧にさせているのは
人間の脳は
自分が収集したデーターに基づいて
他者を推定(シュミレーション)するしかない
という脳の限界です。
つまり他人のことを
自分流に解釈するしかない!
ということは
◎自分の客観的能力を高めない限り
他人はいつまでも
自分とどっこいどっこいでしか
捉えらえないということです。
だからこそ
他人からの
強烈な拒絶や対立や
さらに
他人にたいする自分の想定が
◎外れたときこそ
自他の分離が進むのです。
その時重要なのは
自分に起きる想定外のことや
その想定外によって
自分の感情におきていることを
・客観的に
・冷静に
・分析できる
ということです。
そういう高い知的能力を身につけると
いうことです。
それができない人達は
すべてを
感情で処理しようとします。
つまりは
・相手が悪いとか
・相手が嫌いとか
という
・感情レベルでの処理です。
そして残念ながら
多くのひとは
感情レベルの処理をしていると思います。
ではなぜ
感情処理をしてしまうのかというと
それは脳の構造に原因があります。
私たちの脳は真ん中に
大昔人間が人間になる以前の
爬虫類の哺乳類の名残りの脳を持っています。
それを大脳旧(古)皮質の脳といいます。
その古い脳をぐるりと包み込むように
大脳新皮質の脳があります。
その古い旧皮質の脳は
人間の本能や生命に直結した機能をもっており
人間の感情をつかさどる脳も
この古い皮質のほうにあります。
大脳の新皮質は
これらの古い脳をコントロールする
理性の脳で
古い脳が暴走しないように
コントロールしようとするのですが、
でもやはり古い脳のほうが
強いのです・・・苦笑!!!
特に辺縁系という脳幹と基底核の先にある脳は
感情を支配し、
この能が興奮しだすとなかなか
理性の前頭葉はそれを納められないのですね・・・苦笑!!
様々な民族紛争や戦争も
この旧皮質の古い脳の脳幹や基底核や辺縁系に
原因があるという学者もいます。
私はこれから脳の解明がすすみ
人々が脳のメカニズムを
理解するようになれば
もしかしたら
自分が自立するためには
親と分離しなければならないこと。
他人と自分とが全くの別世界を
いきていることを
しっかり意識すること。
つまりは
・親子といえども
・夫婦と言えども
・親友と言えども
◎そうは簡単には
心が通じないものだ
ということを
しっかり心得て
生きること。
さらに脳がそれぞれ自立していることは
翻って
●自分がうけいれられなくともいい
という明確な意識と自覚が
必要です。
そこを出発点にこそ
人間と人間がどうかかわり
関係するかの考察と実践が
始まるのだと
思います。
※自分が受け入れられなくともいい
ということをしっかり自覚することは
厳しいことですが、
それを自覚することこそ
人生が豊かに実現する近道なのです。
しかし
その厳しさをきちんと伝える人間が
教育においても
カウンセリングにおいても
あまりいない・・・ということが
残念ですが日本の現状です。
日本はどうしても感情てきなのですね~
人間はもともと孤独であり
それを受け入れていくこと。
その受け入れていくことと同時に
他者をどのように繋がるかについての
考察や方法を
考えること。
※自立した人間どうしの関係は
大変楽しいです。
ものごとをこじらせない人間どうしの関係は
とても生産的になります。
そして理想を言えば
大脳の古い脳の暴走を
どのようにコントロールしていくか
という研究が進むことだと
考えています。
脳のことが
もっと広く知れ渡ることにより
それぞれの人間が
自分の・脳の感情的な反応を
◎どのようにコントロールしたらいいか
ということも
理解できていくのではないかと
考えています。
なぜ古い旧皮質を囲むように
新皮質の理性の脳ができたかということこそ
人間が人間としてある証拠です。
理性の脳をいかに
生かすかということこそ
人間の課題であると
私は考えます。
脳は
それぞれの自立性において
まったく個別の脳を生きていること。
それを共有にし、前提として
人間が生きだしたら
おそらく
個々人の間も
そして国どうしも
これまでとは違う
まったく
新しい観点で、
お互いが
どのような<関係性>を結べばいいか
みえてくるのではないかと
思います。
次回は
・文明と
・文化の
・雪崩現象について
書きたいと思います。
庭はクリスマスローズの花盛りです!!