父の遺言。 |
本人は喪服も持たず、
どうしてもお葬式にいかなければならない場合は、
黒の腕章をして平服ででかけました。
その子のわたしもいまだ喪服というものを
持っていません。
その父が自分たち夫婦の葬式は極めて簡素にそして,
お香典をいただかないようにと言い残して逝きました。
無駄なお金をつかい、
そのお返しに、
布団やシーツなどの不必要なものを送ってくる・・という
なんとも形式的で、
訳もわからないお金のやり取りに
不快感を感じていたようです。
少なくともうちの押入れには
そういう類のお返しのシーツや夏がけ布団が
数箱積んであり、
私はその処置に困っています。
今回の母のお葬式では一切お香典を
頂きませんでした。
前回父の遺言を無視してお香典を頂いた後
そのお返しには漏れがないよう
えらく神経を使い
大変でした。
父だけでなく
わたしももう
こういう形式的なことは
ほんとうにやめようと思っています。
そういう通俗的な慣わしから解放されて
ほんとうに良かった。
母の葬式の時
いとこが弔辞を読んでくれ
そしてハーモニカで
懐かしい、みかんの花咲く丘や
箱根の山や、夕焼け小焼けなどの唱歌を吹いてくれたことが
一番嬉しかったです。
ほんとうに母の死を悼み
母が生きた人生をねぎらい
心から送りだそうという人に囲まれて
父の遺言どおり
簡素極まりない葬儀ができたことを
とても嬉しく思います。