ほんとうの才能・・・・! |
私の大好きなギャラリーがある。
ほんとうはモット捜せばあるかもしれないが、いまのところ
散々見て廻ったうちで合格は二軒だけ・・・笑い!
ひとつは谷中の”ギャラリーJin”
もうひとつは西荻窪の”ギャラリーブリキ星”
ブリキ星のほうが一番・・。
このギャラリーはオーナーがとてもステキな人柄です!
彼が選ぶ作品もいいです。
このブリキ星さんで熊谷幸治さんの土器のお面を
あの村上隆氏が気に入って買った・・と言う話を聞いて
なるほど・・と合点したことを
書きます。
ギャラリストとして才能ある作家をみていて
思うのは
自分には才能がある・・と押せ押せでくる、或いは
表面上はそういうことは隠しておいて、内面で
ギラついている作家・・の作品は・・どうもいけません。
作品の根底にある動機は、
自分と自分以外の人間との間に横たわる
時間と空間の共有で
目に見えないけど・・その共有する時間と空間がなければ
人は感動しないし、共感もしない・・。
自分の窓からの風景ばかり押せ押せしていても
相手の窓から景色が眼中にないようじゃー
やっぱりだめで、
自分と自分以外の人間の間に横たわる広大な
抽象の空間と時間という
一見曖昧模糊とした
不安定で、不確実な世界があるという
その海を渡ろうという勇気と
世界観がないと
作品は硬直し、支持されない!
懸命にやってるけど、
俺ってだいじょうぶかなー
これでいいのかなあ・・という不安というか
ヘタレというか
そういう部分がないと
そしてそれと戦う気持ちがないと
だめなんだねえ・・・。
俺ってどうだー、
俺が分からないのは、
お前らが平凡なんだー・・とか
そういうのは
戦わないでプライドばっかの
砂上の楼閣で
半分しか世界が見えていないんだねえ・・。
人間は絶えず未知なる世界を生きているから、
最もリアリティーが或る感性、感覚、潜在意識には
こういう不安が張り付いているはずなのです。
そこが見えない。。といういうのは、まだまだ
半分!
それを含めて自分の世界が成立する。
村上氏が買い上げた土器のお面には
そういうヘタレがこびりついていて
良いです。さすがです。
ものごとを成功させていくには
広い荒野のような
曖昧で不安な世界を
ひとつひとつ具現化し、作品や商品にかえていく
作業だと私は思います。
そしてほんとうに才能がある人間には
その風景が見えているんだなー・・と
思います。・・・・!