水が温(ぬる)み、草が萌(も)えるころ・・・。 |
森鴎外作「山椒大夫」の一節だが、
春が来る頃になるとこの一節を
思い出す。
昨日今日のぽかぽか陽気はナンだろうとおもっていたら、
夕方から北風吹き出した。
子供の頃は
九州の門司に住んでたが、
それでも頭に鮮明に残っているのは
冬になると窓ガラスが氷で
がちがちに曇っていたことだ。
50うんねん前のンことで
今の日本からすると考えられないことですねえ・・。
今日は鍼を打ちに行ったのですが、
話が戦後直ぐの時代のことになり、
いろいろと思い出しました。
寒い日は近所の駄菓子やから
壷焼きの焼芋が匂ってきて
買いに行くと新聞紙に包んでくれました。
もー
黄金色のほかほかの芋を
口いっぱい、ほおばってましたねえ・・。
暖房は
火鉢とコタツしかなくて
買ったばかりピカピカのテレビに映る相撲を見ながら
火鉢でスルメを焼いては、
弟と
裂いたするめの足を1本かけて
勝った方が貰うという遊びをしていたのを
おもいだします。
若乃花や栃錦の時代です。
冬一番のごちそうおやつが
ぜんざいで、
今でもぜんざいは大好きで、
先日もつくって食べました。
あんこが大好きなのは、この歳になっても
直りません。
今日は伊勢の赤福を食べました。
麦焦がしというのも
お湯にといた麦焦がしに
お砂糖を入れてたべてましたが、
今のお子さんは知らないかもしれません。
不味いって思うかもしれませんねえ・・・・。
世の中は不景気だといいますが、
思いだしてみれば、
あの頃の暮らしから今は
奇跡のようです。
さむーい冬が来て
春が待ち遠しくて
猫やなぎの芽がふいてきたら
もうすぐだなあーと思ってました。
春になったら
つくしを取りに行って
袴をむいて煮てたべました。
こばしくて
特に頭のところがほろ苦くて
美味しかったです。
日々は遠くなりましたが
いまでも
はっきり
思い出します。
楽しいかったです。