方法は山ほどある。 |
あがいている自分がいる。
先日も本を読みながら、ふっと
国と言うフレームなんかはずしちゃえ・・という思いが
一瞬頭をかすめた。
こうして少しずつ自分が解放されていく。
自分を囲い込んでいたフレームが外れていくと同時に
アホなヤツラに手足を捉われてイライラしてしまう自分を
自分が超えさせていく。
一昨日、松岡正剛著「連塾、方法日本」のⅠとⅡを読み終えたが
この日本という国のコレまでの全景を鳥瞰するような
みごとな力作でした。
もう、連日先が読みたくてという充実した毎日でしたが
それでも読み終えた時点では、
この日本と言う国の未来について
私自身が松岡氏とは若干異なる
視線というか視点に自分がいるなーということも
確認できた。
日本の国の底に連々と流れるベースの上に
継ぎ足し、重ねられ、取捨され、編集されてきた
独特の文化が今、
今までとは全く異相の貌をもって産まれかかっているなーと
思うのです。それは、
まだ曖昧で、私自身もはっきりとは掴んでいないが
コレまでの歴史のながれというか
底辺の大衆世界が、ヒエラルヒーのトップを
凌駕する如くように上昇してきている現代が
行き着くところまで行ったとき、
ついに
そのヒエラルヒーが
ひっくり返り
逆三角形になった社会が出現すると同時に
今度は
その逆三角形の上のラインから下方へと
文化のエネルギーが流れていくような気がします。
もっとも混乱し、混雑し、欲望が撒き散らかされた猥雑で下品であるが
パワーに溢れた大衆世界から
こんどは底辺にある逆三角形の底の一点に向って、
欲望が洗練され制御された社会へと
向うのではないかなーと
おもうのです。それは
歴史を逆流するように
コレまでの日本の中に蓄えられた、
上品で知的な方法をもって
かなえられていくのではないかと
思いますが、
どうなることか。
明治維新以来、西洋列強に向けられたいたベクトルが
今度は
日本自身の中にある埋もれている鉱脈の発掘へと
シフトチェンジして行かざるを得なくなるのでは・・・と。
昨日のニュースでは、鳩山はオバマにたった10分間だけ
相手にしてもらったという。
おそらく通訳をいれてだから、せいぜい5分というとこかもしれない。
はなから
日本はもう相手にされていない気がします。しかし
オバマのアメリカだって、
これまでは、戦争を引きおこしては自国の経済を図ってきたのに
もうそれも限界に来ていることを見透かせば、
アメリカの崩壊も時間の問題かもしれず、
叡智の深い国が生き残って行く気がします。
もしかしたら
世界からはずされている今が
チャンスかもしれないよ!
日本は日本の中に蓄えてきた
多くの力強い文化の底力がある。
この2000年の間に培ってきた
日本独特の人間観や世界観があり
西洋にばかり目が移っていた私たちは
もう一度そこへと
視線を移してみる必要があると
思います。
空海を読み道元を読み良寛をよみながら
私はこの素晴らしい思想家達の遺産を思い、
物質に毒され、欲を制御できなくなった大衆国民が
はっと我にかえる必要があるようにおもいます。
あんなに観客がおしかけた
長谷川等伯の「松林図屏風」をみて
人々は何を考えたのだろう・・・。
この緑溢れる国のおいしい水を
飲み続けてきた民族が
あの
砂塵が吹きまくる砂漠の中のオイルマネーに踊る国の
下っ端をやる必要が
どこにあるかと思う。
果てしなく欲望と支配を夢見て
石で城や砦を築き
奪い合いをしてきた獰猛な白人の世界観を
なぜ
この温厚で
優しい木と紙と土の家で暮らしてきた人々が
受け入れる必要があるのかと
私は思う。
侘びや、さびや、無常観などの繊細で高度の知性を要する感覚が
あの戦好きで、征服欲に駆られた人間に
分るはずがない。
中国から来た漢字を
やさしい、流れるような、かな文字にしたこの国の知性を
こんどこそ、この国の内面へと向うベクトルに載せて
龍馬ではないが
洗い直し、洗濯する必要があるのではありませんか。
おそらくまだまだ混乱や迷走が続くでしょう、しかし
私たちの国には2000年いやそれ以前から
コツコツと積み重なられていきた
おおおいなる文化の鉱脈があることを
いつか、そこに気づき始める若者達が出現してくることを
願っています。
方法は山ほど
この国には
ある。
そして
最後はやはり
騰々任運・・・(運を天に任せ、のほほん、のほほんという、欲を解脱した生き方)だと
思います。
ご高説読ませてもらっておりますが、一つだけ、鳩山氏はアメリカの大学に長く留学されていたはずですから、通訳はそんなにいらなかったのではと思います。
また、今回のアメリカ側の対応は、今まで何事もイエスを言ってきた日本政府が初めて自分の考えを意思表示した事へのいらだちかもしれないとおばばはおもっています。
こんな日本を作り出した中曽根時代からの負だとおもいます。
ロン、ヤスと呼び合って、思いやり予算もしっかり与えてきた日本、それに引き替えすぐに回答を出さない日本、がんばってほしいですね。ちなみに私は65歳です。
今回ブログに書きましたことは、そういう戦争を経済基盤にしている国とは縁を切り、もう日本は自国のアイデンティテーをとりもどさねばと思います。二千年の歴史を持つ日本の国の文化と誇りを取り戻して外交するべきだと私は思っています。
コメントのお返事、ありがとうございます。
貴女のおっしやる通りだと私も思います。
なんで、日本はアメリカの言いなりなんだと、戦後いろんな人達が疑問に思い行動を起こし、死んでいった人達もいましたよね。
戦争に負けたと言うことが、こんな形になっていると言うことが理解できたのは随分と年をくってからでした。
加藤の乱で有名な加藤氏がまだ、自民党の幹事長の時アメリカ側との折衝の後、記者団に「アメリカは日本を奴隷だとおもっている」と憤懣やることなく洩らした言葉が新聞のコラム欄に小さくのっているのを読み、外交の特に大国との駆け引きが強者の論理で進むことを決して理想どうりではないことをおばばは知りました。縁を切ってほしいし、切りたいとも思っている人達もいっぱいいらっしゃるでしょう、誇りを持って外交をしたい人達も大勢いるとおもいます。でも相手はしたたかな西洋人です、頑張ってほしいものです。