やさしく、やわらかく、かたまらず・・・。 |
ありのままに、流れに身を任せて流れていこう・・・と
自分に言い聞かせながら眠りました。
雨音を聞くと私は不安になります。
私の身体に沁み込んでしまった不安脅迫観念は
夜寝る前と
朝起きたときに、根拠のない不安が
体を襲ってきます。
それでも随分楽になりました。
以前は寝る前は、やっと眠りの中に逃げ込めると
思い、しかし朝目が覚めると
えもいえぬ不安が霧のように立ち込めて
数分はじーつと身体を固くしてその霧が晴れていくのを
待ちました
しかし今は
ほんの数秒です。
今朝は目が覚めたとき、
”やさしく、やわらかく、かたまらず・・・という言葉が
浮かんできました。
ほっとして不安が消えていきました。
朝のテレビで若い女優さんの離婚がどうの・・という事を
やってましたが、そのなかで、
今回の離婚がその女優さんに有利か不利か・・という事を
やっており、
私は
あーあとため息をつきました。
先の日曜日の番組で、オリンピックのサマランチもと会長が
亡くなったことから、
彼によってオリンピックが商業化され、
選手も商品化されてしまった現状の問題提起をしていましたが、
もうこの世はすべて”お金”なのでしょうか、
おかしいです。
人間がどんどん商品化されて
消費されていきます。
同様に、人間の一生の問題としてある結婚も離婚も
損得で図るマスコミに
もーうんざりします。また
一般にもそういう風潮が蔓延していることも
確かでしょうが・・。
結婚はともかく
離婚はどちらもが傷ついた心を抱えて
苦しんでいるでしょうに、
そういう心の問題などは全く意に介していない
こういう文化がはびこってしまって
いいのかなーと
思います。
人間の”心"と言うものに対して
余りにも軽々しく、無神経だなーと
思います。
それでも人間は自分に降りかかってくる困難に
直面しながら、真実を求めて成長していくものです。
なぜ自分達が結婚しなぜ離婚するのかという
その事実のなかにある
自分の真実というか
自分の持っている問題性に
きちんと向きむき合わなければ、
この二人は同様の心理ゲームを今後も
繰り返すでしょう。
人間とは
なんて深いんだろうと
思います。
また
人間って
なんて厄介なのだろうと
思います。
やっと一つを解決して、やれやれと思ったら
また、問題が起きちゃった。
そういうことの連続で、
それでもね、
自分に正直に向き合って
格闘しているうちに
いろんなことが分ってくるもんです。
たいがいの人が
初めは、自分の側からしか風景が見えないものです。
それが他人とぶち当たり、
傷ついたり、葛藤したりしていくうちに
他人から見た風景や
それまで自分の中にはなかった光景が
見えてきます。
いわば自分の視界がシネマスコープのように
立体化してくるんですね。
でも言っときますけど、
逃げたり、
旨く立ち廻ろうとしたり、
また先ほどのように
損得勘定したりしていると
そういう風景は見えてきませんから、
だってそれは
ゼーンブ、自分側からの風景ですからねー。
そういう人間は目先の計算ができても
頭が悪い人です・・・・気の毒にね。
私は人間の幸福とは
そういう損得や
強欲から解放された
静かで、淡々とした風景のなかに
自分が居れることだと
おもいます。
波風がたっても嵐や
風雨に晒されても
しっかり自分の座するところを知っている。
また最後には
そこに帰っていける自分がある。
まあ
あの達磨さんも
三年座り続けてようやく覚醒したと
言うことですから、
私達凡人は
人生をかけてしか
到達できないかもしれません。それでも
人生と言う
自分の物語りを
生きていくのは、なかなかの迫力があります。
一切の煩悩から解き放たれて
やさしく、やわらかく、かたまらず、
やさしく
やわらかく
かたまらず、
です。