妖怪芸人! |
ヒョイと
この人はモー消費されないなあーと浮かんだのが
明石家さんまで、
先日にも書いたが、
芸人として野たれ死ぬ覚悟が
出来ているその強さが
大衆を超越しているように思えた。
最初彼が登場した時は、
機関銃のように喋り続ける姿に
対人恐怖症的なものを感じたが、
多分そういう自分の弱さも
時間をかけ、
しゃべりを極めながら
乗り越えていった様に
私には見えます。
自分が弱いと自覚している人間、
自分の中に埋めることができない
虚ろの穴があいていることを
わかっている人間が
とぼとぼとでもそれを引っさげて
ひとりで歩いていくことを
決心したとき
それは少しずつ時を経て、
しなやかで強いバネへと変質していく。
その人間が歩いている地平は
おそらくドン地べたで
決して人間の頂点ではない。
他にそういうことを自覚している芸人が
いるかなあーと
みわたすが
なかなか見つからない。
極めて行くことが
枯れていくことでもあり、
芭蕉が
野ざらしになる覚悟で
旅に出たように
万事万縁をなげすてて・・・(これは岩田慶治先生のことばです)
僧の如く意匠し、
数珠を片手に
道を極めていくような覚悟とでも
いいましょうか。
そういうモノが
幽かにその姿の後ろあたりに
見えてきたとき
もうそれはホンモノで
大衆に消費されることなどなく、
逆に大衆を喰らって生き延びる
妖怪芸人になると
思います。