何一つ損われない・・・すごさ! |
或いは見捨てないのは
「ひとかけらほどの、純なものがある」からだという。
先日我が家の近くで催された
「国際バラのガーデニングショー」の帰り道
信号を待っていたとき
そばでかなり高齢のおじいちゃんとおばちゃんが
口論し始めた、そばに娘さんがいたが
信号が青になって渡ろうとしたら
突如おばあちゃんが、反対方向へと歩きだし
娘さんがあわてて追いかけてなだめていた。
おじいちゃんは憮然としたまま、信号の下で動かず。
私は渡り終えてからも気になってその家族を見ていたら
おじいちゃんがしぶしぶおばあちゃんと娘さんの後を
追いかけていった。
あの時おばあちゃんのほうは
よほど腹に据えかねた様子で
たぶん70歳前後だと思うこの老夫婦の
ながーい間の葛藤が
まだまだ続いているのだなあーと
眺めながら歩いた。
人間は、自分が傷ついたほうばかりに
目が行くが、
もう一歩引いて
相手の全体を見てみると
善きところも見えてくる。
”樹木希林”さんだって
よほど腹に据えかねることが
山ほどあったかもしれない。
しかし
裕也氏のほうからみると
自分より優れている、あるいは
スケールが大きい女性に対しては
もしかしたら
オモシロくなかったかもしれない。
ロックンローラーと
孔雀の羽を広げて見せても
”樹木希林”さんの田んぼの土のような
存在感の前では
よろよろのロックンローラーで
そういう自分の姿を突きられて
逆上したかも
しれない。
ロックンローラーもいろいろあって
清志郎さんなどは
いわゆるブルースの呻くようなところに
自分を重ねていたが
裕也さんはどうなんだろう・・・?
暴力をふるう裕也さんに
希林さんは鉄パイプで応酬したというから
ほんとにすごい!
日本を代表する大女優が
こんなダメ夫でも
見捨てないで、
しかも、
彼女は何一つ彼からは
損われない・・・!
”人間”を凝視するまなざしが
自分の傷口や
劣位意識からではなく
相手をつきはなしつつ
遠景からその全貌を眺めている。
そういう素晴らしい女性がいる
嬉しいです。
ちなみに
名前が私と同じ”啓子”さんであるのも
ミーハー的にも
嬉しゅうございます。
エヘヘ!

風に揺れるオダマキの花。