あっちの人とこっちのひと! |
「あっちの人とこっちの人」というタイトルが
浮かんでいる。
それは今、とっても痛んでいる人の事を思いながら
出てきたことばです。
人間は無意識の谷(闇)が深いほど
意識は世俗の中で尖ってゆく。
尖ってゆくとは
自分を突出させて
自分のエゴにつかまり
他者による認知や名誉や富を得ようと
とんがる。
無意識と意識は逆立ちの状態にあり
意識は常に無意識の影を背負いながら
”世俗”の中で格闘します。
あえて”世俗”としたのは
そこは、さまざまな人間の欲求、欲望が
混濁し、相克する世界で
だからこそ、そこにはそれを抑制する規範(法)や
共通認識としての常識が
必要とされる集団のせかいだからです。
つまり、よくよく目を凝らしてみれば
ほんとうの自分が常に疎外される世界です。
無意識の世界はいわば、
悲しみや怒りや不安の世界で
だからこそそれは
無意識のまま
意識の世界で反転して
欲求や欲望へと転化されてしまう。
しかし
無意識にある悲しみや怒りや不安や嘆きこそ
それはその人間の純粋性であり
世俗に汚されていない
悲しみや嘆きや怒りや不安である。
そしてその純粋な悲しみや
怒りや不安や嘆きこそ
正直な自分であり
自分の根拠であり
そこにこそ
自分のまなざしを向け
決しておろそかに扱ってはいけない
じぶんそのものです。
こっちの人とは
その自分の内部を見つめながら
その純粋なる自分を理解し
抱きしめようとする人でアリマスよ!
こっちの人は
絶えず自分に立ち起ってくる
無意識からの欲求や欲望に
自分で問いかけ
答えをだし
外部(世俗世界)と照らし合わせながら
自分の内部世界の統合と充実を
生きようとしている人です。
だから
その純粋なる自分に
向き合えば向き合うほどに
自分と自分以外の人間のなかに通底している
『人間の普遍的な世界』を
掴むことができるのですね。
極論すれば、
人間が生きるとは
この無意識の闇と
世俗で生きようとする
意識の世界を
いかに自分の内部で統合していくかだと
私は思います。
その統合していく過程こそ
自分という人間のカギが解けていく
或いは人間の”普遍性”のなかでの
自分らしい自分の幸福な世界観が
みつかると
思います。
人間は自分が他者との間で
共通の喜びを得たとき
ふっとこころが
解放されます。
人間はその進化の過程で
他者と生きるという事を
獲得し
そのもっとも有効なる時は
他者も自分もが
無心で向き合っている時です。
その無心さを得るためには
自分の無意識の根っこの先に
他者の無意識の悲しみや怒りや不安がある・・・ということを
認識しなければありえません。
そうでなければいつも他者は
自分の対立にあるとしか
思うよりほかはない。
だから
その内部世界が充実すればするほど
意識の世俗世界での欲求や欲望は
フェイドアウトされていきます。
ひらたくいうと
欲もコンプレックスも
うすめられてゆく。
なぜなら、それは
自分の中で自分に問い返される
作業のなかにこそ
自分の欲求や欲望の根が
見えてくるからです。
その根が見え始めたときからやっと
他者と対立する自分ではない
自分の貌が現われてくるのです。
そしてそれこそ
どうすれば
自分の内部に
立脚した自分が満たされるのかが
わかってきます。
世俗のつながりの根底には
欲望と富への信仰があり
その中へ踏み込めば踏み込むほどに
ほんとうは、自分は失われていくのに
でも
多くの人々は
そちらへと、そちらへと
眼差しをむけてしまう。
なぜでしょうかねえ・・・?
自分のなかでも、あれっと思いながらも
いきるたあーそっちだろう・・・という
現実短絡をしてしまう。
私があっちの人とよんでいるのは
そういう現実短絡と世俗幻想の中を
生きようとしているひとで
あっちの世界に取りこまれたら、もう
自分のエゴやコンプレックスの虜になるしかない。
あっちの世界でつながるとしたら
物質的な富と膨張した欲望とでであり、
それは常に他者との緊張と確執のなかで生きることであり
常に震えのようにおそってくる
不全感や疎外感や脅迫観念を
ひきうけなければならない。
でもね
こっちの世界でいきるには
心底自分に正直にならないと
こっちの世界の扉はひらきません。
なんだか禅問答のようになったけど・・・笑!
こっちの世界でいきるか
あっちの世界でいきるか
それは
常に私たちに問われ続けているけど
でもねえー
最近うれしいのは
こっちのほうに来てくれる人が
たくさんいることです。
冒頭の痛んでいるひとも
お会いできて
良かったね!
たぶんあなたもこっちにいると
おもいますよ!


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