京都、紅葉の旅、智積院、長谷川等伯。 |
京都に行ってきました。
新妻さんはその作品展をプロデュースして以来、
10年近いお付き合いですが、
一緒に旅行するのは初めてです。
着いたその日は、寺町を散歩して
丸太町の陶器屋さんを見に行きました。
寺町歩きもとても楽しいです。
途中の村上開新堂で焼き菓子を買いました。
東京九段の開新堂のクッキーも
美味しいけれど
どうも京都の方が美味しい気がする・・・?
そして夕飯は寺町のすき焼き屋さん”三嶋亭”で
食べました。
京都のすき焼きは、東京のキリリっとした
割り下ではなく、
最初にお肉に少々の砂糖を振ってから
焼きます。
そこへ出汁と醤油の割り下をかけて更に
焼いてたべますが、
それが
何ともまろやかなお肉の味で
私はこの京都のすき焼きが
大好きです。
翌日22日は朝から智積院の
長谷川等伯の襖絵を見に行きました。
中心に矍鑠たる楓の幹が描かれており
そこには等伯の
自信と気迫が満ちており
こころが揺すぶられました。
その幹の下に散る楓の葉の
美しいグラディエーションの造形も
また、もう一つのふすま絵松の木の風格、
そして
根本の鶏頭や白菊、葵の花も美しく
その
凛として
律としての
厳しい美に
ワクワク、ぞくぞくと
圧倒されました。
楓の幹も松の幹も
等伯自身そのものでしょう。
まさに
55歳の油の乗り切って
精神力と知力に溢れる等伯が
そこに居て
その等伯から
更に
あの陽炎のように自我が超越されていった
”松林図”まで
行き着いた思うと、
素晴らしいですねー!
人間として
私は
憧れの眼を向けざるを得ません。
世界のどこにもない
この”精神と存在”が
風景として樹木として草花へと
投影され
みごとに”美”として
完結してゆく。
それも
常に存在の苦の克服、超越の上に
開かれていく”美しき世界”であり、
日本独特の重量感の
芸術です。
日本人は
素晴らしい伝統と芸術の中を
生きてきたと
思います。
いいものを
見ました。
でもこれは
やはり
美術館では
ダメです。
あおの押すな押すなの人込みではねえ・・・!
この智積院の講堂では
私たちをおいてだーれもいない
静まりきった空間で
絵と対峙し
そこに溢れる
大いなるもの包みこまれました。
ただねえー
後から入ってきたご夫婦が
音声説明のスイッチを入れた途端
もう何とも愚かしい音声説明が
延々と鳴り響きました。
何でこんなものを
設置するのかね・・???
観衆に
分からせたい・・という
お節介ですね。
まあ
でも堪能しましたよ。
次に行ったのは
河井寛治朗の美術館ですが
これはまた
明日書きます。
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私より皆様へギフトいたします。
とてもいい映画ですから
是非ご覧いただきたいので・・・。
ご希望の方はコメント欄に
非公開で住所、氏名 そしてご希望の枚数を
お知らせください。
たくさんの方に見ていただきたいと
思いますので
どうぞご遠慮なく!
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『伝心柱マガジン』