小沢昭一翁行く、寂しいです。 |
小沢昭一翁が行かれました。
私はこの世で唯一の
民衆の世界、、民衆の芸能
そして”芸能の起源”を知り尽くした
私の師匠を
失くしたと思います。
芸能、芸術の地の根にあるものを
熟知された、私にとっては
最も希少なひとでした。
他にいるのだろか・・・?
今、巷で氾濫している芸能のすべて
歌舞伎も能の伝統芸だって
路上の大道芸だって
演歌だって、若者の好きなロックだって
そのルーツをたどれば
社会の底辺を生きた棄民のなかから
それが生まれたこと。
それは市民社会から弾き飛ばされた人びと
定住をもたない放浪の人々から
ヘドロのような闇のなかから
芸能が生まれ
人間の直截的な表現から次第に洗練されながら
市民社会へと浸透してゆく。
そのカオスの世界
闇とヘタレの世界を自在に行き来できる
語り部だったと
思います。
こんなひとはほかにはいません。
でも
もう、行く歳だったのですね、
だから
いちもくさんに
いっちゃったあ・・・・!!
なんだか
いちばん分かり合えるひとを
失くしたようで
さびしいです。
以下は、以前書いたブログの
小沢昭一翁に関する記事です。
・小沢昭一的こころ
・大相撲と河原者考
『伝心柱マガジン』