◎心を甘く見るな!・ワークショップ総括その3 |
のっけからAさんの事、そして
その娘さんに対する苦言を書いたかを含めて
今まで私の中で、まあいいか~と
通過せていたが、しかし
ほんとうはとても大切なことを書きます。
その前に昨日書いた
”傷つく”ということは
自分が設定している世間へ向けての
自己イメージが、傷つくことであり
だから
その裏には
「私はそんな人間ではない・・」
「私はそうではない・・・」・・・ということばが
浮かんでいるはずです。
或いは
それに類する言葉や意識が
作動しているはずですよ・・・。
これも心理のメカニズムとして
覚えれいただくと嬉しいです。
さて
なぜ、私は今まで書かなかったことを
書く気になったかは、やはり
Aさんの事からです。
まずはっきりいいます。
◎ 他人を変えようとしてはいけない!
Aさんは
自分のどこに問題があるかわからない、
しかし
問題があるらしい。
だから、
娘さんが探し、お金もだして
おぜん立てした、二つのワークショップに行き、
そこで、
自分のパンドラの箱が開いたが、
それでも、
胸がすっきりせず苦しい・・・と
いうことで
これまた、
娘さんにおぜん立てされて、
私のワークショップにきました。
つまりそこには
◎ Aさんが自分に気づきたい、
自分の苦しみを解決したいという意志ではなく
Aさんに変わってもらいたいという
娘さんによって
自分が変わらなければならないらしい・・・から
それで、また
娘さんにおぜん立てされて
わたしのワークショップにやってきた…と
いうわけです。
まあ問題としてのひとつは、
Aさんのいつも受け身的な生き方や
さらに、
Aさん自身が築いてしまった強固な
自我の砦にもあります。
でも
Aさんのその強固な自我の砦については
ご本人に
きちんと説明をしたので、
それはいいとして
もっと問題なのは
自分が苦しい、辛いという自分の問題を
母親を変える、いじくることで
解決しようとした娘さんです。
これは、ほんとに大問題です。
先に結論をいうと
◎ 心を甘く見てはいけない!
人間の心を甘く見、軽んじていますが
それはとてもこころの問題を安直にみており
更にとても危険なことです。
絶対にしてはいけません。
人間のこころは、
その人間が生きるために
或いはその人間を生かすために
その人間の脳と体が創りだしている
その人間が命の総合司令塔でもあります。
人間の体=生物的な体の働きは、
つねに
その人間の生命を生かそうとして
働いています。
細胞の働きも、内蔵の働きも、
体の中ではたらく微生物たちも
常に
その人間の命を維持し、
一定の秩序を保ちながら
つまり心臓の鼓動や脈拍や、血圧や、体温や
内蔵へのホルモン分泌などなど
現状を維持しつつ、ゆっくりと
微量に変化しながら
その人の”命の人生”を進行させていきます。
そして
もうひとつのはたらきである脳は、
その命の働きである体の働きを
いかに安定させ
安定した情緒のなかで
命のはたらきがスムーズに進むかの
調整をはかります。
つまり人間はそういう命の働き守られて
生きているのです。
しかし時として
その命の働きがスムーズにゆかず
またそこに情緒的な危機である
恐れや不安や怯えの危機が
外部からの圧力でおきてしまうことがあります。
だから
命が危ない…と感じ、危機にさらされたとき
脳のなかで
ひとつのコネクションがなされるのです。
それが”意識と無意識”という
二重構造をつくり
その真ん中に”自我”というセキュリティーシステムに基づいた
防衛システムの指令搭をつくり
その命を外部世界からの危機を守ると同時に
命が脅かされそうなことは無意識に封印してしまいます。
それに対するセキュリティーの自我で
その危機を防ごうとするのです。
そしてさらに
その時感じた恐怖や不安や怯えが
体の働きへ及ぶ影響を
極力防ぐ。
その命が恐怖を感じ怯えの危機を感じ
情緒が変動をおこすと
その途端に
現状を維持してた体の働に異変が起きます。
体が戦闘態勢に入るというか
心臓の鼓動にも血圧もどんどん異変が起きてくるでしょ。
だから、
自分と外部世界とのあいだに起きる
パワーバランスにおいて
自分がとうていかなわない相手にたいしては
自分の欲求を九屈折させ
時に自然な自分の命の働き(欲求)を抑圧し
コントロールして
逆に意識を加工し仮面化、偽装した意識で
そのパワーバランスにおける劣位の自分世界を
乗り切っていこうとします。
つまり
脳がそのパワーバランスを測り
戦を回避したほうが
その体の命が安定すると判断し
そういう意識の変性の指令をだし
その命が生きやすいように図るのです。
幼児や生育期の子供が
恐怖や怯えの中で
命の進行は阻まれないように
その環境に合わせて
常に状況を鑑みながら
自分の自我システムを作っていくのですね。
だから子供たちは
前半の親の創りだす環境の中で
順応するための自己を設定し
そのイメージに添って生きることで
生き延びていこうとするのですね。
つまり
その人間は、
そういう自分の自我の意識システムに基づいて
体をつくり、その指令に従って
それぞれが自分という
命のバリエーションを
さまざまに生きているのです。
しかし
その自分の命のバリエーションがそのまま
誰にでも
どこにでも
通用するかというと
そうはいきません。
親の環境の中で通用しても
大勢の他者のすむ世間や社会のなかでは
たくさんの違和や矛盾や想定外の事が起き
トラブルや対立の原因になってしまいます。
だから成人化した世界では
トラブルや挫折や失望などが
繰り返される中で
その人間が自分のシステムを書き換え
作り直していくしかないのですが、
そのたびに人間は多大な消耗と心理的打撃と負荷のなかに
落ち込んでしまいます。
何が問題でそれをどのように解決すればいいかの
出口が見つからない限り
その人間の心理はどんどん不安に浸食されていきます。
お分かりになりましたか・・・?
ちょっと話が難しくなりましたが、
他人から見て、問題があったり
おかしいと、思うことがあっても
”その人の現在”は
そういう
からだと脳のシステムの中で
かろうじて、その人自身が
安定を図りながら
生きているのです。
だから、その人間の自覚、意志、決意がない限り
そのシステムを崩すことは
その人間の人格崩壊につながります。
他人を変える・・・ということは
その人間の命のシステムを変える・・・という
命にかかわるほどの重大で、危険な事なのですよ。
その人はそのシステムの中で
生物的な体の働きのバランスを取っていますから
自分の意識および自分の意志がきちんと準備されていない限り
”変わる”ということは
時にその命のバランスが崩される・・という危険をはらみます。
だからこそ
カウンセリングというのは
その人のこころの準備が整って
はじめてそこに成立します。
その人の意志や決意や覚悟があって
はじめて
その人は
自分が向き合わなければならない問題や
自我の汚れや闇に向き合うのです。
それは、ほとんどが
親或いは親に類する人間とのあいだで起きた
時には運命的な
不幸な外的状況のなかで起きた闇であり
悲しい出来事であり、
恐ろしくて感情や体が委縮したことや
自分では、どうすることもできないという
無力感の中で
その人が
歪まざるをえなかった自分・・・と
向き合うという
とても困難なことでもあるのですね。
だからとても大事なのは
そのひとの意志と決意です。
むやみにパンドラの箱を開いては
いけません。
自分が変わろうとする意志と決意をもって
自分の子供時代の
親或いは親に類する人間との不幸な関係を是正していく。
子供の頃に刷り込まれてしまった
親のネガティヴな感情や、コンプレックスや
親の価値観や
親から受けた情緒的な恐怖や不安等を
こんどは
自分の意志と決意をもって
自分の中を
書き換えていく。
お掃除していく。
それが
カウンセリグです。
その時、
それはとても重いことでもあり
複雑な事でもありますから
巷ではやっている
セラピーなんかでは
どうしようもないのですぞ。
癒しなんかでは
なーんも変わらないのですぞ。
つまり
いちばんの問題は
その人間の中に刷り込まれてしまった
親からバトンされた
・恐怖
・不安
・無力感
で、さらにその上に禁止令が重なって
その人間をがんじがらめにしているのですからね~。
いくら
自分のインナーチャイルドを
見出して癒しても
自分の中にある
親から植えつけられた
・恐怖と不安と無力感を
追い出さない限り
癒してもまたすぐにもどってしまいます。
つまりは
勇気をもって
親と対決し
親を退治し
自分の中の恐怖と不安を克服しなかれば
ただただ
自分の傷を撫でただけで終わりです。
カウンセリングというのは
決して
優しいものではありません。
まあ
中には
そういう優しさで、その人の気づきを導こうとするものも
あるでしょう。
また
カウンセリングの初期段階では
カウンセラーがその人との信頼関係を築いていく必要があり
安心を得てもらうために
優しい対応が必要でもあります。
しかし
カウンセラーは決して自分に依存をさせては
いけません。
その人が自力で切り開いていくのを
支え見守る。
そして機が熟した時
その人としっかり向き合い
人間として
真実で
対峙することが必要です。
◎ ”真実”で向き合うのですよ・・・・。
更にはっきり言っておきますが
優しい言葉や
優しい態度などに
まやかされないことです。
そこには甘えがあります。
しかし困ったことに
人間はほとんどの人が
優しさや
愛情を求めて生きています。
だから
優しい態度や優しいことばに
うかうかと載せられ
相手の掌中に嵌ってしまいます。
そういう中でどんどん
相手のマインドコントロールに嵌っていったり
集団でうけるセラピーの中で
集団催眠にかかり
まるで自分が救い出されたかのような錯覚におちいってしまう。
自分の甘えはどんどん
そういういかがわしいものを
惹きつけてしまうのですよ。
自分に向き合うことは
とても厳しいことです。
それでも
自分に向き合い
そして
ほんとうに
こころから、自分が変ろう・・・と決意して
どうぞ
存分に戦ってください。
全身で立ち向かい戦って、
不安も恐れも怯えも
ぜーんぶ自分のなかから
追い出してください。
その自分の中の恐れや
怯えや不安が
消えて、
はじめて
インナーチャイルドが
生き始めるのですね。
Aさんは、自分は、
はじめは戦うことを回避しようとしました。
無理もありませんね。
だって私のブログを読んできたわけでもなく
今まで受けたワークショップのついでくらいな
気持ちであったとおもいますからね。
私としては、
そのまま、気づく程度のワークでもいいか・・とも
思いましたが
Aさんとのワークがはじまり
気がつくと
何とかして
Aさんの心のなかから
親の亡霊を叩き出さなければという思いが
いつの間にか
Aさんとの壮絶な戦いになっていきました。
(自分で壮絶というのもなんなのですが…苦笑!)
そしてAさんは驚いたことに
親との対決が始まったとたんに
もう、自分でどんどん親を退治し始めました。
それは、もう
素晴らしい戦いでした。
がんばったね~Aさん!
そして見事退治し終え
参加者みんなが
Aさんを抱きしめました。
みなさんも
ほんとうに
ありがとう!
Aさん
もう大丈夫です。
時間の経過とともに
貴女の中に
貴女のチャイルドが蘇ってくるでしょう。
それは
貴女の命の体と心が
素直に
貴女自身のために働きだすことです。
そしてもし
Aさんの娘さんがこのブログを
読んでくれているなら
どうぞ
お母さんを愛してあげてください。
お母さんを変えようとするのではなく
愛してあげてください。
変えるとしたら、それは
あなた自身を変えることしかありません。
〇
最後に
はっきりと断言しておきます。
この世に霊などというものも
先祖の霊も
守護霊とか
天使などとかなんか
いません。
もちろん
地獄も天国もありません。
ものが見えるという目のメカニズムと
ものが見えるという光の物理学において
自分の目に見えないものは
他のだれの目にも
見えないのですよ。
自分の目には見えないけれど
その人には見える・・・・という
特別なことは
ありえません。
更に
宇宙人とか
宇宙からのメッセージとかも
ありえません。
宇宙物理学を勉強してください。
自分が幸福になるカギはずべて
自分の中にあります。
もう一度いいます。
戦わずして
てにいれたものなど
自分のものでは
ありません。
しかし
戦って手に入れた
或いは
救い出した自分のの
インナーチャルドは
まさしく
自分そのものです。
どうぞ
大切にしてくださいね。
金魚草です。
これからあなたの季節ね!