足穂とドボルザーク! |
思い出した人がいる。
その人は
山の中の今にも倒れそうなあばら家で
ギャラリーをやっていた
絵や陶芸のアーティストで
それもかなり腕のあるアーティストなんだけれど
世の中からはドロップアウトしていた。
私が用があってそのギャラリーを訪ねると
必ずというほど
お互いが言いたい放題を言うので
はなしは漫談になる。
そばでそれを聞いている人間は
笑い転げていました。
あるとき
何がきっかけで、
そういう話になったの忘れたが
人間はブサイクのほうがよろしい!
そういう人の方が才能がある!
だから
私はブサイクな<ドボルザーク>が好き、云々を
いったら
彼がいきなり
それって
俺に対するアテツケか!
と、
へそを曲げだした!
まあ、そのオッサンもブサイクだけれど
別にあてつけたわけではない!
話の流れで、
私がブサイクの方が才能があり
ドボルザークはブサイクだからこそ
その音楽には
シューマンやリストのような
ナルシズム的甘えがない
と
言ったまでなんですが・・・・。
彼は自分をいい男だと思っていたのかしらね~?
でも
そういう自己幻想があったかもしれませんよ…苦笑!
ただそういえば
あとで気が付いたのですが
彼が飼っている犬が
ドボルザークという名前であった!
足穂も奇妙奇天烈な
ブサイクなオッサンで、
女のわたしは時に
あの彼に放ったごとく
バカヤロー・・・の一撃を
お見舞いしたくもなるが。
彼の中のある純真さが
夜具も何もかもを売っぱらう極貧の
寒さの中で凍えながら
それでも
古カーテンを身にまきつけて
かろうじて奈落への転落を
免れているその生きざまも
いいなあ~と
思います。
いろんな人間がいて
面白いね~!
あのアーティストはどうしてるかしらね~!
● 告知です。
映画の対談のユーチューブがアップされました!
今回は大島渚監督と小津安二郎監督について
映画監督の村上浩康さんとお話します。
もう村上さんが興味深いエピソードを
たくさんお話してくれます。
どうぞ
ご覧ください。
「映画監督、大島渚と小津安二郎の世界」