<ロベール・ブレッソン>の世界・極北の孤独 その2 |
なんとも大げさに聞こえますね~。
しかし、
そういう厳しさがあるからこそ
安易なヒューマニズムや
自我の感情や感傷を退けて
もっともん本質的なるものへの
追及がなされたと
思います。
ブレッソンが描いた
「田舎司祭の日記」や
「ジャンヌダルク」も
そういう孤独の中にいたと
思います。
彼らのようにな
歴史人物だけではなく
多くの人間が
<極北の孤独>を抱え
そういう孤立のなかで
命を終えていったと
おもいます。
1947年に発見された
「死海文書」は
イエスの生まれた前後、
つまり
キリスト教が誕生した前後の頃に書かれたもので
どうやらクムラン教の修行者に
「義の教師」という
キリストのモデルらしき人間がいますが
彼は紀元前50年に処刑されています。
まあ
こういうモデルも含めて
古代から
<人間の自我の狂気>に気づき
人間を救おうとした人間たちが
次々と歴史の中に存在したということでしょう。
そして
イエスもそうですが
それらの人々は
民衆との断絶を超えてなお
メッセージを発そうとしています。
なぜ、そうなるかというと
<極北の孤独>を受け入れた人間は
もう
孤独ではなくなるからだと
私は考えています。
つまり
「人間は断絶を介してしか
繋がれない」
という岩田慶冶先生の言葉のように
その断絶を理解したからこそ
そこから
集団の共依存や幻想や妄想という
自我の狂気の中にいる人間にむけて
行動を起こしていくのです。
そこにこそ
自分の役割や
意義や意味を感じ
メッセージを
発したと
私は思います。
依存や甘えがないからこそ
それは厳しい言葉や
表現になりますが
だからこそ
意味が深いのです。
「ラルジャン」のラストシーンに対する
ブレッソンの
「彼らは空虚を見つめているのです。
そこにはもはや何もありません。
“善”は去ってしまったのです」
という言葉も
感慨深いものがあります。
この<空虚>ということは
禅の<空>に繋がるかもしれませんね。
「“善”は去ってしまった」ということは
すべてが現象としてあり
善も悪も
自我の認識はすべて
●相対的性の中にある
ということかもしれませんし
そこまでブレッソンは言っていないかもしれませんが・・・・苦笑!
しかし
ブレッソンの映画手法は
次々と<現象>のみを
提示しているように思えます。
つまり観客自身が
彼の映画と相対的に向き合わざるをえないように
作ってあるように
思えます。
それは
なぜか?
ブレッソンの映画手法については
最後に書きますが、
彼の
「彼らは空虚を見つめているのです。
そこにはもはや何もありません。
“善”は去ってしまったのです」
の言葉に
私は
彼の感情を
感じます。
おそらく
彼の映画は
作品のなかでは
感情や自我の想念を凍結していながら
その奥には
溢れるほどの彼の熱い感情があるように
思います。
人間の自我が
孤独と孤立のなかにしかないこと
つまり
人間は「断絶を介して」しか
繋がれないことに
気づいた人間は
それでも
イエスが命がけに<隣人愛>を説き
釈迦は<関係性>
を説明しようとし
文豪達は
自我世界を
小説に書き
ブレッソンは
その現象を
映画に撮りました。
さて
ではいったい
彼らは
誰のために
それらを
説き、書き、撮ったのでしょうか?
それは
自己顕示のためでしょうか?
勿論自分のためでもあることは
明白ですが。
しかし一方
それは
他者のためにも
つまり彼らは
ひとびとのためにも
それを表現していきました。
自我の甘えや依存の中にいる人間は
孤立を恐れ
エゴにしがみつきますが
自我の甘えや依存から抜け出した人間は
孤独や孤立は
人間存在の前提であり
当たり前のことであると考えることが
できます。
そしてなお
そうであっても
人間は
みんな一緒にいきなければならないと
分っているからです。
そして
ブレッソンの世界は
絶望を描いているのでは
ないと
私は確信します。
なぜなら
もっとも受け入れがたいものを
受け入れたときから
希望が生まれるからです。
その時こそ
その人間の変容がはじまるのです。
つまり
自分の自我が
洗いなおされ(洗礼され)
狂気が取り除かれていくからですね。
では
次回は最後のテーマ
●<映画(映像)の本質とは何か>という
映画を創る人間への
問いかけ。
表現するとは
何か?
について
書こうとおもいます。

こう赤くなっちゃうと
もう辛くて、辛くて!!
それでも
うちのアホは
食べる!!
漫画家の奥友志津子さんとの対談
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●「内なる子供・インナーチャイルドの世界」第1回
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映画を創る人間への問いかけ。
表現するとは何か?
次回 ブログ記事 楽しみにしています!!!

