ゴチにはならぬ! |
暮らしにくいなあ~ということです。
特に物価がたかく
中でも生鮮食料品は
ちょっと質の良いものを買おうとすると
高いなあ~と思います。
我が家などは
ほとんどが食費でお金が
出ていきますが
ほかの皆さんは
どのようにして
暮らしておられるのだろうかと
思います。
そういう中
暮れに見たテレビで
ちょっとこれはどうかなあ~と
思うものがありました。
それはゴチになるという番組です。
最近はあまりテレビを見ないので
その番組もほんとうに久しぶりに見たのですが
驚いてしまいました。
高級なレストランで
芸人さんやタレントさんが
料理の値段を言い当てて
一番正解から遠かった人が
全員の料金を払いおごるというものです。
驚いたのは
出演たちがもってきたお金の額です。
彼らは財布から
何十万というお金を出してみせ
中には
百万近いお金を披露した人もいました。
すごいですね~!
私が驚いたというより
首をひねったのは
そういう彼らの姿を
視聴者たちは
どのような思いで
見ているのだろうかと
いうことです。
喜んで
或は
面白いと思って
みているのだろうか?と。
私が感じるのは
そういう彼らのセレブ感と相反して
まずます生活が苦しくなっているのが
今の時代の現状です。
そういう贅沢三昧のことも
バブル時代ならありえたかもしれない。
しかし今はもう時代が違う。
庶民の暮らしは
どんどんひっ迫している中で
これは見せびらかしということにも
なりかねません。
この番組クレームをつける気は
毛頭ありません。
むしろ
私が愛する芸人たちに
警告したいのです。
そこで札びらを切る芸人は
愛すべき芸人の姿ではありません。
そこにいるのはもはや、
庶民や大衆に対して
優しい眼差しがある芸人では
ありません。
時代を見る目が鈍くなっている
芸人です。
生活に窮々し
働くことに疲れ果てながらも
テレビをみている人間の
厳しい目があるのだということを
忘れてしまった芸人のようです。
芸人の原点は
河原乞食です。
何も失うものがない
<棄民>の位置こそが、
その始まりでした。
だからこそ
彼らはもう誰よりも早く
敏感に世の中を感じ取り
それをネタにして金持や権力者を
揶揄し
庶民のうさや鬱憤を晴らして
<おあし>を稼いでいたのが
その原風景です。
今はどこの番組を見ても
芸人が活躍しています。
ひな壇にぞろっと芸人が
顔をそろえています。
しかしこれは
もしかしたら
芸人にとっては
次に来る嵐の前の盛り上がりかも
しれません。
つまり今は
芸人にとっては
要注意の前触れの時代かもしれないのです。
それを象徴的に表しているのが
<とにかく明るい安村>君です。
彼のことは前のアームストロングの頃から
大好きでした。
特に女子のバレーボールチームのネタが
面白くてたまりませんでした。
だからアームストロングが解散した時は
ほんとうにがっかりしたのです。
しかし彼が
まさか裸芸でもどってくるとは
思いもせず
本当に予想外でした。
今の彼がヒットしたことは
心から嬉しいです。
彼がヒットしたのは
そしてそのネーミングと
ネタの言葉の素晴らしさにあります。
「とにかく明るい」
の
「とにかく」という言葉の中に
大衆の気持ちを代弁するものがあります。
今は大変だけど
とにかく・・・・なんですね。
そういう風に気持ちを建て直しながら
人々は
今を生きている。
そして
裸芸の最後にいう
「安心してください」という言葉もまた
庶民の
潜在的な不安に
さっと寄り添っています。
ここにこそ
今の大衆の気持ちや目が
あると
私は思います。
時代はもう
贅沢でもバブルでもありません。
時代はこれから更に厳しく
ホンモノと
ニセモノを
競り分けていきます。
生活が厳しくなればなるほど
人間の神経も
無駄なもの
安易なものに対しての
排除が始まります。
それは
芸人に対しても
容赦なく
向けられてくるでしょう。
ひな壇に並んでいる
芸人もタレントも
もうそこまで暗い闇がせまっているのを
知っているのだろうか?
とにもかくにも
芸人なら
そういう時代の気配を
敏感に感じてほしいと
あのゴチに出演している
芸人のO君に
私は思います。
こんなことをしている限り
もしかしたら
これから彼にとっては
つらい時代が来るかもしれないね。
でも
そこからまた
這いあがっていくのが
芸人の本領かもしれません。
頑張ってほしいです。
咲いてるよ!