私は心しかもっていない。その4 |
自分のまなざしが外に向いており、
自分が他者や社会から認められたいという願望が
裏返ってしまうと、
他者や社会から認められたいない自分に失望し、
自分を認めない他者や社会に絶望するのです。
若者よ、
他者や社会から認められたい、
受け入れてもらいたいというまなざしを
自分に向けてごらんなさい。
つまり他者や社会から承認されることを
きっぱりとあきらめて、
そういう甘ったれの願望を捨てて、
逆に
今までは見ていなかった、
まなざしを向けていなかった、
●自分の中にある内容の、様々なことを
自分が承認するほうに
心をシフトさせていくのです。
自分の中にある、無意識に自分が積み上げたものを、
或はこれまでの人生で苦労したいろいろな事を
自分が認め、受け入れ、評価するのです。
これはね、簡単なようで難しいのですよ。
なぜなら、
●人間は自分が獲得したものには、
あまり関心を向けないからです・・・苦笑!
自分がすでに獲得したものや事に対しては
忘れてしまうのです。
なぜなら、それはもう、
●脳の中で、自動化しているからです!
※脳ってすごいでしょ!!
逆に人間は
●自分にはないもの、
●自分が持っていないものに対しては、
大いに関心をむけていきます。
つまり、
自分が持っているものには気がつかず、
他人が持っているものが、羨ましく、
あこがれるのですね、
困ったことに!
でもね、これこそが、実は、
その人間が努力を重ねる動機にもなります。
さあ、
まなざしを自分に向けて、
自分の中にある、能力、知識、技術、そして●人間性などを
ちゃんと評価していきましょう。
自分のまなざしは
●愛情をもって、自分を包み込んでいますか???
●愛情をもって冷静に自分を分析し、
能力や知識や技術に関しては
・これはできているからこれで良し!
・これはまだまだできておらず、努力が必要だな~!という
●冷静な評価が必要ですね。
自分の人間性に関しては
・他者との関係においては、つまらないことで、
・対立したり対抗したり、競っている自分が
いないかどうか?
・自分のコンプレックスに対して、
・優しい眼差しをむけているかどうか?
そして
そのコンプレックスを
・自分から取りのぞいてあげる努力をしているかどうか。
※コンプレックスこそ、
親や他者が自分に植え付けたもので
自分が望んだものではありません。
そういう風に、自分が自分を承認し、
●それをはっきり、しっかり、意識することです。
そうすると
●それまで漠然としていた、自分像が具体的に見えてきます。
※残念ながら、脳の中は、理性で考察し、整理しないと
自分というものが団子のようになっていて
自分でも自分がわかりません。
◎そしてこれは、とても大切なこととして
自分が自分に眼差しを向けるそのまなざしは、
●温かく、優しいものでなければなりません。
絶対的な
●無条件の、優しいまなざしです。
自分はこんなに努力し、
ここまでできるようになったな~という
しみじみとしたまなざしですよ。
※ただただ、自分を丸ごとうけいれ
いたみ、労うまなざしです。
その優しいまなざしは、自分を甘やかさず、
●他者も自分もを、公平にみる、透明な
究極の●理性の、優しいまなざしす。
そして、自分をほめてあげることです。
※自分を甘やかす眼差しとは、自己憐憫の感情が入っているものです。
断っておきますが、理性の優しいまなざしには、自分を高く評価しても
うぬぼれが起きません。
うぬぼれとは、他者を見下すまなざしですからね。
そしてその自分を発信していくのです。
●発信とは他者や社会に対する自分の贈りもの(ギフト)です。
だから、喜びをもってイキイキと発信してください!
●結果とは、自分に対しての贈りものです。と同時に、
そこには他者や社会からの、ささやかなる返礼(承認)があります。
人間は自分というカプセルに入った状態で生きています。
しかしそのカプセルにも窓があり、
その窓から、お互いが優しく繋がっていけばいいのです。
安易に絶望に陥らず、
まずは、しっかりと、そして
●究極の優しいまなざしで、自分を包みこむことです。
これも無意識で人間が行っている
自己認識のひとつですが、
どんな人間も、
「いつも明日こそは素敵になろう」と、
無意識に思って生きています。
今日どんな失敗があっても、無意識のうちに
「あしたこそ!」と潜在意識で
思っているものなのですよ。
そして、
私たちは無意識のうちに努力しているものなのですよ。
つまり
<生きるという営み>こそが
その人間の努力の積み重ねであり、
人生は努力の塊であり、
今、自分が生きているということは、その結果の賜物であり、
いかなる日々も、人間は格闘しながら生きています。
「死にたい」という自殺願望のひとたちは
そういう自分と
自分の努力を認めて、受け入れてほしいです。
誰が何といおうと
自分だけは、自分を見捨てず、
よく頑張っていきてるね~と抱きしめて、
自分を愛おしく、大切だと思ってほしいです!
どんな人間も社会の成員として、価値があります。
その人の、そのささやかな生きざまや、
労働や思いや行いが
ひとつの<かけら>として、
ひとつの<エネルギー>として、
社会を支えています。
皆様ありがとうございました。
「MIZUTAMA」3号あとがきを更新いたしました。
思えば大変面白い内容であったかと思います。
読んでくださった方々に、こころより御礼申し上げます。