遠野から戻りました。 |
遠野では雪が降っており、
朝はマイナス4度にも下がる寒さですが、
それでも元気はつらつに歩き回り
今回も地域おこしに意欲的な方々と会って来ました。
今回は東京からSさんが「遠野の妖怪アイコンフェス」を
見にきてくれましたが、
「携帯を見ながら歩いている人がひとりもいない」という
Sさんの遠野の感想に私はハッとさせられました。
勿論遠野は寒いですし、人通りも多くはありません。
しかし、言われてみれば、都会はもう
だれもかれもが携帯を見ながら歩いています。
つい最近携帯を見ながら自転車に乗っていた女子大学生が
歩いていたお婆さんにぶつかり、
そのあ婆さんが亡くなりましたね。
都会とは全く異次元に時間が動く遠野からみると
都会のその風景、光景の方が異常に思えます。
私は遠野の町おこしのお手伝いにきているのですが、
でも、今回、遠野の静けさの中で
こういう遠野もアリではないかと思いました。
●つまりアナログの時間の中で、ゆっくり暮らす。
●追い立てらずにもっと<自然体>の中で生きるという遠野です。
そういう遠野は今の過剰な文明にたいする、
アンチテーゼーのように存在している。
昨日はアメリカの、高速鉄道が脱線事故をおこしました。
でもね、そんなに早く走る必要があるのでしょうか。
リニアモーターカーでも不正が発覚しましたし、
我が家では、リニアは必要ないのではと話ています。
もしかしたら、私たちは、
なにか大切なものを失いかけているのかもしれません。
速度や生産性ばかりを追求する現代の私たちが気づき、
見なおさなければならないものが
遠野にあるように
思いました。
今、読み返しているドストエフスキー「罪と罰」の読者ガイドの中で、
訳者の亀山郁夫さんは
18世紀に作られたロシアの人口都市<ペテルブルグ>で起きていることを
「文明が大地とのつながりを絶ち、観念として独り歩きしている恐怖」と
書いておられます。
その虚無と退廃と無気力が闊歩する都市<ペテルブルグ>を舞台に
観念が過剰に膨張した大学生のラスコーリニコフが、
殺人を犯すのです。
※次回のウエブマガジン「MIZUTAMA]では
ドストエフスキーの小説の中の女性たちをかく予定です。
今回お会いした方々は
・遠野の七観音を巡るツアーや
・地域で観光おこしをやろうとしておられる70代ののお母さん達
さらに、私が提案している、
・妖怪に特化した郷土料理のことなど、
まだまだ生まれたばかりの発案にすぎませんが
遠野の市民の方々の
●行政に頼らず、ご自分たちの手で地域おこしの発案や
エネルギーがでてきていることが
もうとても嬉しいです。
それともうひとつ嬉しいご報告があります。
遠野の駅前にある観光協会のお土産品売り場で
試験的に売っていただいていた<妖怪の缶バッチ>が
かなり売れているのです。
「遠野の妖怪アイコンフェスティバル」で
遠野の子供や市民が描いて、くれたあの妖怪のバッチがです!!
せっかくですから少し妖怪アイコンの絵をご紹介します。
こういうアイコン画が、全部で120点もあり、
前回と合わせると300点余にもなります。
凄いね!遠野の潜在的エネルギー!!
この「遠野の妖怪アイコンフェスティバル」は年末30日までですので
もう一度28日から遠野に入り大晦日に戻ります。
●遠野の風土と歴史が大切にされて、
遠野が元気になるように、
もう少し頑張りたいと思いますので、
皆様も応援してください!!
よろしくお願いいたします。