2018年 02月 02日
古い頭、新しい頭・・?その5 |
ノーベル賞を受賞された田中耕一さんらにより、
血液検査で、アルツハイマー病の早期発見をする技術を
開発したそうだ。
それを発表される田中氏の大きな頭とおでこを見ているうちに
大村益次郎のデコッパチの頭を思い出した。
実は、もう一人、そういう頭とおでこの人間を
私はよくしっている。
若き日に彼と一緒に帽子を買いに行った時、
帽子がどれも小さくて、
彼の頭に入らなかったことをよく覚えている…笑!
「花神」を読み終えて、
少し震えるような感動を覚えた。
大村益次郎の脳は、いわゆるスーパーコンピューターなのだ。
鳥羽伏見の戦いで薩長が勝利し、
大政奉還がなされ、
江戸城が明け渡されても、
まだ江戸では、彰義隊という幕府の反乱軍との戦があり、
益次郎はその制圧の全権を任されて江戸に入る。
彼は江戸の町を惨禍にさらさないために、
そして負けた彰義隊が放火をしても(益次郎は最初から勝つと思っていた。)
江戸が大火事にならないように、
用意周到に戦術を練ってゆく。
その戦略と戦術を練るプロセスがすごい!
まさに益次郎の脳はコンピューター並みに
作動していく。
江戸で起きた過去の火事をしらみつぶしに調べ(データー化し)
江戸の地勢や風土や風向きや気象や
町構成を調べ上げていく。
さらに彰義隊が江戸中に拡散して、
江戸じゅうが戦に巻き込まれないように、手をうってゆく。
心理的な暗示をかけたお触れ書きをたてて
彰義隊の各部隊が上野の山に集結するような
心理戦術を画策していく。
つまり上野のお山だけが戦場になるようにです。
そして確実に勝利するための軍費を
調達するために、
江戸城に置き去りにされた、
骨董品や什器什物や宝物を売り、
さらに佐賀藩の大隈重信が
海外から軍艦を購入するためにもっていた25万両を
分捕り、(大隈も、承知の上で渡してしまうのですが。)…笑!
いよいよすべての準備が整ってから、攻撃に入るのです。
江戸の町が戦場にならないように、
彰義隊の敗残者たちが逃げれるように
東北への道のみを開けたまま、
彼らを上野の山に囲い込み、
一挙に、一日で、彰義隊を制圧してしまう。
そして最後は
あまりにも殺傷力が大きいため、
よけいな犠牲者をださないために、
タイミングを図って使われたアームストロング砲で
とどめを刺して、官軍が勝利した。
どうでしょう、
どうみても、屋台骨がもう落ちそうな古い意識の幕府軍が
益次郎の戦略に勝てるわけがないのです。
そして最終的には北海道の函館五稜郭での勝利を終えて
いよいよ<明治>という新しい時代が始まるのです。
大村益次郎をみていると、その能力は尋常ではない。
益次郎は幕末を新しい時代へと移行する
●エネルギー現象とみており、
軍戦略も戦術もエネルギー現象として科学的に計算していく。
彼の脳コンピューターが
幕府軍と官軍のエネルギーの爆発力を
数学と物理で計算し、武器と攻撃力を、
試算していく。
さらに彼の最も優れた点として、
いかなる人間に対しても幻想を払拭した
<地面の目>で観察し、評価をしていく。
そのために、西郷などは、無能者の空気のように扱われてしまう。
※<地面の目>は、自分を地面すれすれの地表におき、
物事をありのままを
謙虚の極みで見ていく目です。
そして薩摩も長州も、そこにある、幻想や装飾を詭弁とみなし(見破り)
その根底にある、彼らの翳の正体を見ている。
※その翳の正体とは薩摩や長州が持つ、古い意識や思想の限界でもある。
益次郎が描いているビジョンは、
薩摩や長州の思惑をはるかに超えた
「幕末に貯蔵された革命のエネルギーを
軍事的手段でもっと全国に普及する仕事」(「花神」より)
であり、それは薩長が天皇を頭に抱いて
日本を支配しようとする思惑とは相いれない、
四民平等において、新しい●市民国家を創るということであったと
私も、思います。
「もし維新というものが正義であるとすれば(蔵六はそう思っていた)、
津々浦々の枯れ木にその花を咲かせてまわる役目であった。
中国では花咲爺のことを花神という。蔵六は花神の仕事を背負った。」
「花神」より
しかし
「花神の立場からいえば、花神の力をもってさえなお、
お花をさかせたがらない山のあることが、直感としてわかる。
それが薩摩である、とこの男はおもったのである。」
「花神」より
幕府という封建制を覆して、
新しい市民国家を創るというビジョンは
薩摩の日本一元支配という古い頭の西郷やその取り巻きには
到底理解されないビジョンであったかも、しれません。
だからこそ、益次郎は西郷を警戒し、
さらに戊辰戦争がおわった直ぐにも
薩摩の反動勢力の攻撃を計算して、
官軍の武装を整えていくが、
その途中で、
西郷の取り巻きであった海江田信義に扇動された、
明らかに頭が古く、維新から置き去りにされそうな
直情的攘夷主義者に暗殺されました。
もしかしたら、大村益次郎は、アスペルガー症候群か、
発達障害の脳であったかもしれません。
つまり、彼は他者のことに余り興味をしめしません。
だから、古い頭の持ち主たちに対しても
斟酌も忖度もしないで、科学を根拠にした合理的な正論を、
そのまま言ってしまいました。
しかも、要は戦ですから、作戦が漏れるのを警戒し
その戦術などもほとんど説明せず、
結論だけを言うのです。
※ほんとは彼の言葉を分かりやすく、
<大衆の言葉>に翻訳してくれる側近が
必要だったように思います。
そのことが、
いまだに古い武士の観念で凝り固まっている人間達の
感情を刺激して怒りを買い、
最後には、殺されてしまいました。
司馬さんはそれを●「理性の悲劇」という言葉で、書いています。
ただね、彼の頭の中の才能の世界、
つまり、その数学と物理の世界が、
スーパーコンピューターの世界が
彼の人間としての理想のビジョンと連結し、
どんなにキラキラしていたか・・・。
それはなぜ、こうも輝いたかを
次回書いてみたいと思います。
彼を抜擢した桂も、西郷も、その才能を見抜いていたが、
それができない人間たち、つまり、
●彼を自分と同じ程度にしか見なかった人間は、
彼の風体だけで彼を小ばかにし、
彼が百姓あがりであることで、侮蔑したりしました。
それはまさに、新しいことは何であるかを
見抜けなかった人間たちです。
次回はそのことも含めながら、
大村益次郎のキラキラする才能の本質のところを
書いてみようと思います。

noteウエブマガジン「MIZUTAMA」を更新しました。
私が書いた「自分の物語」です。
いつもこのブログを読んで下さっている方は、
もうよくご存じのことだと思いますが、
生きてゆく勇気や,前へ進むためのアイディは、自分のというプログラムの
地の底から湧いてくることを書きました。
どうぞご覧ください。

血液検査で、アルツハイマー病の早期発見をする技術を
開発したそうだ。
それを発表される田中氏の大きな頭とおでこを見ているうちに
大村益次郎のデコッパチの頭を思い出した。
実は、もう一人、そういう頭とおでこの人間を
私はよくしっている。
若き日に彼と一緒に帽子を買いに行った時、
帽子がどれも小さくて、
彼の頭に入らなかったことをよく覚えている…笑!
「花神」を読み終えて、
少し震えるような感動を覚えた。
大村益次郎の脳は、いわゆるスーパーコンピューターなのだ。
鳥羽伏見の戦いで薩長が勝利し、
大政奉還がなされ、
江戸城が明け渡されても、
まだ江戸では、彰義隊という幕府の反乱軍との戦があり、
益次郎はその制圧の全権を任されて江戸に入る。
彼は江戸の町を惨禍にさらさないために、
そして負けた彰義隊が放火をしても(益次郎は最初から勝つと思っていた。)
江戸が大火事にならないように、
用意周到に戦術を練ってゆく。
その戦略と戦術を練るプロセスがすごい!
まさに益次郎の脳はコンピューター並みに
作動していく。
江戸で起きた過去の火事をしらみつぶしに調べ(データー化し)
江戸の地勢や風土や風向きや気象や
町構成を調べ上げていく。
さらに彰義隊が江戸中に拡散して、
江戸じゅうが戦に巻き込まれないように、手をうってゆく。
心理的な暗示をかけたお触れ書きをたてて
彰義隊の各部隊が上野の山に集結するような
心理戦術を画策していく。
つまり上野のお山だけが戦場になるようにです。
そして確実に勝利するための軍費を
調達するために、
江戸城に置き去りにされた、
骨董品や什器什物や宝物を売り、
さらに佐賀藩の大隈重信が
海外から軍艦を購入するためにもっていた25万両を
分捕り、(大隈も、承知の上で渡してしまうのですが。)…笑!
いよいよすべての準備が整ってから、攻撃に入るのです。
江戸の町が戦場にならないように、
彰義隊の敗残者たちが逃げれるように
東北への道のみを開けたまま、
彼らを上野の山に囲い込み、
一挙に、一日で、彰義隊を制圧してしまう。
そして最後は
あまりにも殺傷力が大きいため、
よけいな犠牲者をださないために、
タイミングを図って使われたアームストロング砲で
とどめを刺して、官軍が勝利した。
どうでしょう、
どうみても、屋台骨がもう落ちそうな古い意識の幕府軍が
益次郎の戦略に勝てるわけがないのです。
そして最終的には北海道の函館五稜郭での勝利を終えて
いよいよ<明治>という新しい時代が始まるのです。
大村益次郎をみていると、その能力は尋常ではない。
益次郎は幕末を新しい時代へと移行する
●エネルギー現象とみており、
軍戦略も戦術もエネルギー現象として科学的に計算していく。
彼の脳コンピューターが
幕府軍と官軍のエネルギーの爆発力を
数学と物理で計算し、武器と攻撃力を、
試算していく。
さらに彼の最も優れた点として、
いかなる人間に対しても幻想を払拭した
<地面の目>で観察し、評価をしていく。
そのために、西郷などは、無能者の空気のように扱われてしまう。
※<地面の目>は、自分を地面すれすれの地表におき、
物事をありのままを
謙虚の極みで見ていく目です。
そして薩摩も長州も、そこにある、幻想や装飾を詭弁とみなし(見破り)
その根底にある、彼らの翳の正体を見ている。
※その翳の正体とは薩摩や長州が持つ、古い意識や思想の限界でもある。
益次郎が描いているビジョンは、
薩摩や長州の思惑をはるかに超えた
「幕末に貯蔵された革命のエネルギーを
軍事的手段でもっと全国に普及する仕事」(「花神」より)
であり、それは薩長が天皇を頭に抱いて
日本を支配しようとする思惑とは相いれない、
四民平等において、新しい●市民国家を創るということであったと
私も、思います。
「もし維新というものが正義であるとすれば(蔵六はそう思っていた)、
津々浦々の枯れ木にその花を咲かせてまわる役目であった。
中国では花咲爺のことを花神という。蔵六は花神の仕事を背負った。」
「花神」より
しかし
「花神の立場からいえば、花神の力をもってさえなお、
お花をさかせたがらない山のあることが、直感としてわかる。
それが薩摩である、とこの男はおもったのである。」
「花神」より
幕府という封建制を覆して、
新しい市民国家を創るというビジョンは
薩摩の日本一元支配という古い頭の西郷やその取り巻きには
到底理解されないビジョンであったかも、しれません。
だからこそ、益次郎は西郷を警戒し、
さらに戊辰戦争がおわった直ぐにも
薩摩の反動勢力の攻撃を計算して、
官軍の武装を整えていくが、
その途中で、
西郷の取り巻きであった海江田信義に扇動された、
明らかに頭が古く、維新から置き去りにされそうな
直情的攘夷主義者に暗殺されました。
もしかしたら、大村益次郎は、アスペルガー症候群か、
発達障害の脳であったかもしれません。
つまり、彼は他者のことに余り興味をしめしません。
だから、古い頭の持ち主たちに対しても
斟酌も忖度もしないで、科学を根拠にした合理的な正論を、
そのまま言ってしまいました。
しかも、要は戦ですから、作戦が漏れるのを警戒し
その戦術などもほとんど説明せず、
結論だけを言うのです。
※ほんとは彼の言葉を分かりやすく、
<大衆の言葉>に翻訳してくれる側近が
必要だったように思います。
そのことが、
いまだに古い武士の観念で凝り固まっている人間達の
感情を刺激して怒りを買い、
最後には、殺されてしまいました。
司馬さんはそれを●「理性の悲劇」という言葉で、書いています。
ただね、彼の頭の中の才能の世界、
つまり、その数学と物理の世界が、
スーパーコンピューターの世界が
彼の人間としての理想のビジョンと連結し、
どんなにキラキラしていたか・・・。
それはなぜ、こうも輝いたかを
次回書いてみたいと思います。
彼を抜擢した桂も、西郷も、その才能を見抜いていたが、
それができない人間たち、つまり、
●彼を自分と同じ程度にしか見なかった人間は、
彼の風体だけで彼を小ばかにし、
彼が百姓あがりであることで、侮蔑したりしました。
それはまさに、新しいことは何であるかを
見抜けなかった人間たちです。
次回はそのことも含めながら、
大村益次郎のキラキラする才能の本質のところを
書いてみようと思います。

私が書いた「自分の物語」です。
いつもこのブログを読んで下さっている方は、
もうよくご存じのことだと思いますが、
生きてゆく勇気や,前へ進むためのアイディは、自分のというプログラムの
地の底から湧いてくることを書きました。
どうぞご覧ください。

by denshinbashira
| 2018-02-02 08:43
| 脳は空より広いか
|
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