死後の世界なんかないよ!その2 |
人間も世の中もドンドンおかしくなります。
しかし、それこそは、とても厳しく難しく、困難なことです。
私は最初ユング心理学から入り、当然のように河合隼雄さんの本を
読みまくりました。
しかし、脳の事を知れば知るにつれ、ユング心理学には限界があり、
もう古いというか、
これは古典的な心理学体系だな~と、
思い始めました。
残念なことにユング心理学からは、
鬼っ子というか奇形というか、
おかしなスピリチャル主義者を生みだし、
私の大学の親友も、それにハマってしまい、今もそうです。
だから私は河合隼雄さんには、
せめて死ぬ前にユング心理学の総括をして欲しかったです。
昨日、ずっと疎遠にしていたその親友から、
突然電話がかかってきました。
「けいこさ~ん、旦那が死んじゃったあ!
「あ、そう!・・・」
「肝臓がんだったの。」
「へ~・・・?」
「二年前に会った時、話したでしょ!・・・」
「あ、そうだったっけ、わすれちゃったあ~、アハハハハハ!」
それで二人とも大爆笑!!
おかげでそこからは、湿っぽい話にならず、
「旦那がいなくなって、家の中がさびしいよ~ん、
でも週二日、学校にいっているから、大丈夫!」
彼女は合唱指導の大プロなのです。だから今も
合唱コンクールにむけて請われて指導にいっているのです。
色々話して近況を聞いた後、
「けいこさん、今なにしてんの?」
「ウエブ雑誌つくったり、遠野の町おこしもやってるよ!」
「えっ、遠野、あの柳田国男の、?
じゃあ~、ザシキワラシに会った??」
「あわね~よ、ザシキワラシなんてイネ~よ!」
「・・・・・・」
「でも、ザシキワラシは遠野の文化遺産だから、
妖怪展をやってる」
「・・・・・・」
いい歳をして、いまだにスピリチャルから覚めない。
ホントはね、彼女は、とてもシャープな頭脳のひとだったんですが、
自己幻想(自己ナルシズム)から、どうしても冷めることができず、
私とは道を違えました。
冷厳なる事実(真実)、つまり夢から覚めることは、
厳しく自分を見つめることでもあります。
しかし、
しかし夢から覚めてみると、そこには
今までの浮ついた幻想ではない、あらたな世界が見えてきます。
それは、いわゆる小児的(チャイルド的)世界ではない、
大人として、
理性の世界の別の感動があります。
死後の世界はない、しかし
だからこそ、
襟元を整え、シャンとして背筋をただし、
自分の死を、自分の人生の集大成として受け入れ、
死すら愛するのです。
70歳のバアサンどうしの会話は、とても楽しく、
「じゃあ~、またね!」
と。
次回はこのシリーズの3として、
●延命なんかいらない!ということを
書きたいと思います。
