「まったくためにならない、暮らしの手帳、10、会席料理でおもてなし??? |
病床の子規をなぐさめるために
伊藤左千夫や岡麓らが集まり、
根岸の子規の家で、
懐石料理を催したことが書いてありました。
それで思い出したのですが、
私の母親は油絵を描いており、
月に一度、鎌倉にあるフォーヴの画家である、
里見勝蔵先生の家に伺い
教えを受けていました。
母の外にも数人のお弟子さんが集まり、
先生からじかに手ほどきをいただいていたのですが、
レッスンが終わると、
先生を囲んで宴席がはじまりました。
その時、先生の奥様が、
会席の順序で、いろいろとお料理を出してくださったそうです。
※懐石は茶の湯の席の料理ですが、
会席はそれよりも気楽な食事会とでもいうところでしょうか。
そのお料理も、気取ったものでも、きばった物でもなく、
先付けも蕗の煮ものや、いかの塩辛や、
煮物もいつも食べている芋の煮っころがしであったり、
きんぴらであったり、
ごくごく、日常のお料理をちょっとおしゃれにして
母も、それをマネして、お客様のある時などは
会席の順序でおもてなしをしていました。
それも、気張らないで、ちょっとだけ、手の込んだものを
ちょいと洒落た器でおだしするのです。
遊びの感覚でね!!
ということで、実は私も若い頃は、それをマネして
お客様に、会席の順序でお料理を出していたことを
すっかり忘れていました。
まあ、私のことですから、大したものなど、最初からできません…笑!
おかげさまで、器に関する知識も母親からおそわりました。
母親は、その他魯山人の本も読んでは、
真似をしていましたね~!
何でもそうですが、形式にこだわらず、でもちょっと少しだけ
気取ってみる・・・という、この遊び心が
洒脱なのだと思います。
しつらえ、器、そしてお料理も
やってみれば、
なかなか楽しゅうございますよ。
