映画仮題「どこかに美しい村はないか」撮影日記2、プロカメラマンの仕事! |
当時私は東高円寺で、
1か月連続の若い女性アーティストたちの展覧会を
やっていたのですが、
能勢監督がそこに来てくださいました。
が、
奇しくも、
その時受付をやっていたのがトッティーです・・・苦笑!
まさかこの3人で映画を撮ろうなんて
夢にも思っていませんでしたが、
今は夢のようです。
今回能勢監督とロケ地を探して車で遠野を
走り回りましたが、
おぉ~これがプロのカメラマンかあ~と
その仕事ぶりにし、感嘆し続けました。
ロケ地を探して能勢監督が車を運転するのですが、
運転しながら、きょろきょろと周囲を見渡します。
助手席に私がいるのが邪魔なくらいに、
能勢監督の首と目が動き回ります。
そして狭い小道だろうが、農道だろうが、
これっと、目をつけたところへどんどん車が入っていきます。


さらに、土手だろうが,崖だろうが、三脚を担いで


時には電流がはしっている電気の柵をくぐりますので、
まあ、いたずらっ子をみているようでした。

また、私がすごいな~、これぞプロだな~と感嘆したのは、
能勢さんが、風景を見ながら即時にその目と頭で
風景切り取っていく、その技といいますか、確実性といいますか、


運転しながら、即時に自分の欲しい風景を、
目と頭でフレーミングしては車をとめて
歩き出し、


そしてそれらは、
まぎれもなく、非凡な風景であり、
さらに、
迷いや無駄が、ひとつもないのです。

その間も、
光の明暗や、光の質、温度や湿度による光の変化、
そして太陽や雲の動きや、空気や風を
瞬時に計算しながら、
カメラを作動させてゆきます。
目と頭と体とカメラと三脚が、一体となって
直観的に風景を選び、
撮影していくプロカメラマンの仕事を、
目の当たりにしました・・・スゴイ!
朝9時から夕方6時頃まで
能勢さんの仕事ぶりをみながら、私も
テンションがあがり、もうワクワクの連続でした。

能勢さんの集中を、邪魔をしないように
よけいな事を言わないように、
一秒でも、よけいな神経を能勢さんに使わせないようにと、
私自身も身を引き締め、もう初心に帰り、同行いたしました。
だからこそ、
私の中にも良質な緊張が起き、
エネルギーがどんどん湧いてきて
とても楽しゅうございました。
さらに能勢監督と今回の映画についての
基本的なことについてお話を詰めましたが、
そのことは次回お話します。
