人間は思い込みの世界をいきているのですよ。!その2 |
ほんとうに厳しい冷厳な事実として、
人間は個であり、ひとりです。
つまり一人一人が自分の脳という、
閉じられたカプセルの中で
生きています。
そのカプセルの中から手を延ばして、
自分と繋がれそうな人と繋がったり、離れたりして
生きているのですね。
ただ、人間は他の動物と違い
子供と親との密着度が強いこと、
子供の成育期間が長い(20年)ことなどから
自分と他者(親を含めた)とが
まるで一緒のような錯覚をしてしまいます。
子供の自律期である、反抗期などに
しっかり、親離れし、親から分離していないと、
自分と他人とはベツモノであるという分離意識を持つことができません。
或は物理的にも、精神的にも、親との分離がない人は、
他者と自分が<同じ>であるかのような錯覚を持ち続けます。
特に脳は仮想の世界ですから、
脳は仮想しながら自分と他者とがまるで、
おなじような思想や思考や行動をするような錯覚のせかいを
ファンタジック(幻想)に作ってしまいます。
しかし本当はまるでベツモノですから、
当然その幻想(ファンタジー)は破れてしまいます。
その時人間は、
傷ついたり、
他者から裏切られたとか、
他者に失望したりするのですが、
しかしそれは、
自分が思い込んだファンタージが破れて、
現実(真実)を突き付けられたということです。
冷厳なる事実が現れたということです。
その空想や仮想が破れて、
本当の事実が突き付けられたと、
言うことですね。
自分とは、
まったくの個であり、
自分独特の世界を生きる孤独の中にいる。
自分の孤独をしっかり自覚し、
ということをしっかり自覚することです。
他者を大切にし、
他者の自由と独立性を尊び
他者に甘えたり、
他者に介入したり、支配したりしないで、
対等で公平な関係の中を生きるということです。
まるで団子のようにしていると、
そうではなく、しっかりと意識を整理して、
自分、他者、集団、社会、そして世界という風に
それぞれを分離させ、個別に相対化する、ということが
とても大事なのですね。
相対化とは
昨日書いた逆三角形のように
自分と他者、自分と集団、自分と社会、そして世界との
関係や位置や立場を
第三の視点で検証する、ということです。
自分が何をどのように思い込んでいるか、
洗い出し、
特に他者との関係において、
相手を尊重して、過剰な介入や期待をしない、ということが
とても大事なのですね。