これはある青年から来たメールです。 彼への答えを書きます。 一緒に考えていければ幸いです。 |
彼への答えを書きます。
一緒に考えていければ幸いです。
ぜひ、相談にのってください。
僕は、自分の人生をなんとか成功させたい、輝かせたいと思ってます。
しかし、振り返れば勘違いや失敗ばかりでした。今もまだその途中なのかもしれません。
どうしたら、軌道修正できるのか…悩みます。
・気付いたときから、物心ついたときから、学歴重視や階層意識の中にいて、
その中でもがき努力し、崩壊してきた僕の約20年の人生では、
それ以前の純粋な意識や心を、どうしても思い出すことができません。
田下先生のブログ8月3日 才能は失敗や挫折の中で磨かれていくで出てきた
無色透明な自分です。
僕は無色透明な自分を知りません。
でも、どうしても知りたいです。
・8月2日ブログ 才能は無意識の泉から湧いてくる では、自我の覚醒があげられてました。
僕もそこを目指していきたいのですが、具体的に何から知っていけばいいのか、
自分と格闘するというのはどういうことなのでしょうか?
僕のような高い自己幻想から等身大の自分へ気づく過程で
必要な自己葛藤のことを言うのでしょうか?
教えていただきたいです。
盛りだくさんの質問ですから、
2.無色透明な自分について
3、才能は無意識から湧いてくる
4、自我の覚醒について
の四回に分けて書きます。
では今日のテーマ、
1、人間は誰もが、躓く、躓かない人間は、一人もいない。
まず初めに、
生きることは、躓くことです。
そして失敗や、挫折の繰り返しです。
それは死ぬまで続きます。
それには二つ理由があります。
一つは、
●おギャーと生まれて以来、
人間は全く未知の中を、自分で手探りで生きるしかないからです。
もう一つは、
●お手本になるべき親や周囲の人間や社会(学校や会社や世の中)もが
同じように、躓き、失敗を繰り返している、発展途上であり、
試行錯誤をながら、つまり彼らも間違いだらけの中を生きているからです。
いうなれば、
●どこにも、人生のお手本になるようなものはないのです。
なにもかもが手さぐりですから、失敗するしかないのですよ。
そういう中で、とりあえず、親の言うことを聞き、社会(学校や会社や世の中)の
在り様の中を生きた結果、貴方は、
学歴重視や階層意識の中にいて、
その中でもがき努力し、崩壊してしまったのでしょ。
それでいいのですよ。そんなもの崩壊するのが当たり前なのですから。
そこに気づいたことがまずは、おめでとう、です。
そして大事なことは、
そこから実は、貴方の本番の人生がスタートなのです。
少なくとも貴方は、学歴重視や階層意識が、
蜃気楼のような幻想であることに気づいたのですからね。
今度は蜃気楼ではない世界を求めたらいいのです。
つまり、貴方が自分の実感に基づきながら生きる世界です。
残念ながら、
世の中や人間の多くは、
そういう蜃気楼を追い求めるのですよ。
しかし貴方がその蜃気楼に気づいた!
つまり、貴方はそれまで貴方が寄りかかり、信じこんでいた世界が崩壊したときから、
そういう夢から覚めた時から、
今度はあなた自身の手で、自分らしい人生を組み立てていくしかないのです。
そこからも、
貴方は自分の手探りで、
貴方も試行錯誤しながら、生きるしかありません。
厳しいことをいいますが、
貴方はこれまでの学歴重視時代の自分の癖、
すぐに答えが出るものなどありません。
軌道修正をしていくのも、
貴方が試行錯誤しながら、
時間をかけて、自分で答えを見つけていくしかないのです。
そして今までと違うのは、
今度は貴方自身の手で、
一からやり直し、現実と格闘する、という冒険の
生きる、あるいは人生は
試行錯誤しながら、貴方が自分の人生の主役として、自分の人生を
自分で創っていくことでもあります。
そのうえで、貴方に聞きます。
貴方は自分の躓きや失敗を、それでいいよ、と肯定していますか???
自分の躓きや失敗を悔んだり、否定している人からは、
何も始まりませんよ!
それは大きな勘違いであったけれど、
それは自分が親や社会に依存していたことに原因があり、
そういう蜃気楼に迷わされずに
これからは、自分の眼で、自分の手、自分の頭で、
社会や人間を見てやろうじゃ~ないか、という
貴方自身の自立を決心していますか。
これからも、甘くない、人間社会の中を、
●自力で生き抜くという覚悟をしていますか?
つまり、親や社会に依存していたために、自分が何も見えていなかったが、
しかし、これからは、自分の眼でみて、それは自分にとって辛いことも、
都合の悪ことも、しっかり見て、現実の厳しさも受け入れながら、なおかつ
自分らしい人生を生きよう・・・という覚悟です。
自分らしい人生とは、
自分が感じること、自分の中で起きる様々な欲求、自分で考えたことを
●礎にして、
間違ってもいいから、自分で行動する、ということです。
自分の意志に基づいて行動するという、体験こそが
大変重要なのです。
それはたとえ間違えても、自分の人生のデーターとなります。
その記憶は脳の中での、
重要データーとして、次からの行動への目安になります。
●ただそれが肯定されていないと、
脳のデーターとして有効に働きません。
さらにこれからは、
自分の感じたこと、自分の観察したこと、自分が考えたことをすべてを否定せず、
ちゃんと自分の中で、それでよしと肯定しながら、
自分が考えたことや、やるべきだと思ったことを、
ひるまず、積極的に行動することです。
行動することとは、
頭の観念の中でそれをこねくり回さず、
まずは一歩を踏み出すことが、とても大事なのです。
一歩踏み出すことは、そこには思いもよらない偶有性があります。
やってみなければわからないことや、想定外の出会いもあります。
つまり人生は、生きてみないと、何もわからず、何も手に入らないのです。
・悲観癖・悲愴癖に陥ってはいけません。
・悲観癖・悲愴癖・絶望癖・自己憐憫は、エクスタシー(快感)ですから、
これの中毒になると、人生は滅びへと向かうしかないですよ。
そして、それでは、未来は何も見えてきません。
そうではなく、自分の失敗を喜び、
人間社会が甘くないことを自覚し、
そのうえで、自分はどう生きたいのかを模索したらいいと思います。
※ 社会とは、欲望が渦巻き、癖のある人間、愚かしい人間の巣屈でもあるのですから
甘く考えているとすぐに転落します。
人生は良きこと半分、悪しきこと半分であり、
私の経験では、
思いがけない出会いがまるでドラマのように起きてきます。
※今回の映画もそういう偶然の出会いが何度もあり、素晴らしいかったよ!!
人生は偶有性に満ちており、実はワクワクするものでもあるのですよ。
貴方が私のところに来たのも、
貴方の中に、人生の良きこと、良きものを求める、健全な気持ちがあったからだと
思います。
考えてばかりいないで、興味のあること、面白こと、楽しいことを追求して、
外に出かけてごらんない!
まずは内にこもらず、好奇心満載で生きることです。
次回はお尋ねの
2、無色透明な自分について
書きます。


あるとしたら、前に進んでいくことだけ。
前に進めば、解決法はあとからついてくる。
サン・テグジュペリ
躓きは 即 死を招く
幾度もそれをくぐり抜けた 飛行機乗りの言葉です。