2019年 12月 17日
「ドナルド・キーンの東京下町日記」を読み終えました。 |
「ドナルド・キーンの東京下町日記」を読み終えました。
文章が完結で読みやすく、楽しかったのですが、
つくづくと今の日本が何を失いつつあるのかが
分かりました。
アメリカ人のキーン先生にとって、戦後の日本、そしてそれ以前から
ず~っと日本というアジアの小国の中で紡ぎ、積み重ねられてきものが
どんなキラキラと輝いて見えたかですね。
それは伝統でもあり、風習でもあり、
日本人の内面深くに息吹く日本人らしい美意識や規範でもあるのです。
日本人にとっては、ごく当たり前の生活習慣や人生訓などが今
どんどん壊れつつあります。
私もそれを心配しています。どうなっていくのかな~。
あきらかに日本人の内面世界は、様変わりしてきています。
それがいいことなのか、よくないことなのか、わかりません。
そして、社会全体の幼稚化も、少し心配です。
キーン先生の本や荷風の「断腸亭日乗」を読んで、
やっと大人の本を読んでいる、という気がしました。
特に「断腸亭日乗」には、荷風の美意識というか、
ちょっとした描写の中に
慎ましいけど、おしゃれで、粋な日本人の伝統的感覚があります。
本人は、朝ココアを飲み、クロワッサンを食べる西洋かぶれな人でもあるのですが・・・笑
すこしだけ、風が通り抜けるような文章に出会った気がします。
でもまだ、ものたりないかな~。
キーン先生に影響されて、また古典を読み直してみるかな~と
思っています。
あゝ今わかりました。
私は静かで、落ち着いて美しいものを
欲しているのだなあ~と。
そういうことです。
映画「どこかに美しい村はないか」
~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~
完成は来年2月、それから色々準備し、5月から全国での上映キャラバン開始です。
●東京上映は、来年5月16日,17日 人形町三日月座で!!
●遠野上映は、来年6月7日(日)市民センターホールで、予定しています。
●横浜上映は、来年5月23、24日 シネマノヴェチェントで!
●映画のホームーページです。映画に関するコラムを書いています。ご覧いただけると嬉しいです。
予告編です。
映画のロケがなぜ楽しかったかというと、
遠野で、出会った人々が、とても温和で優しかったからです。
こういういかにも日本的な世界が消えていくのが、残念です。
失いたくないな~!
by denshinbashira
| 2019-12-17 02:48
| 心に染みるイエスの言葉
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