「ツクツクボーシツクツクボーシバカナリ」・・・? |
そのチラシを作るということで、
映画の説明文を送ってほしいということになりました。
そこで私がハッと思ったのは、
宮古の上映の際に、シネマ・デ・アエルのチラシの中にあった
言葉です。
それはこんなふうに書いてありました。
「児玉房子のガラス絵に、導かれるようにして映し出される
遠野の四季と人々の暮らし、
インタビューを交えながら、映像と音楽で日本の原風景の一年を描く」
こんなに簡素に簡潔に私には書けません。
特に
「児玉房子のガラス絵に導かれるように」という言葉は、
全く思いつきませんでした。
言葉はいきもの、言葉を大切にとは
私がいつも口を酸っぱくしてお伝えしていることです。
そして、私は他者の言葉の中に、キラキラこぼれる才能を見ます。
それは普通に語られる言葉の中に、さりげなくポンを置かれていたりします。
先日とてもいやなものを見ました。
それはテレビの中での俳句教室みたいな番組で
お笑い芸人やタレントさんが作った俳句の言葉の上を
先生らしきおばさんがいきなり
マジックの赤線を引いてしまうのです。
他者の言葉をまるで、石ころか何かのように
赤線を引いてしまうのです。
いけませんね~。
そしてその俳句をいじくった後、
最後には、お手本と称して
自分の俳句を披露するのです。
もうこれはいけません、傲慢以外の何物でもないです。
そしてタレントさんや芸人達も、
季語と称して、日ごろつかったこともない難しい言葉を
探し出してきて書いているのです。
他人の言葉をいきなり赤線で引くことは、
なによりもこの先生は、
残念ながら、俳句というものの本髄を、
理解していないように思います。
本当の俳人なら、
たとえ稚拙でも、下手でも、
子供のことばさえにも、
俳句の「俳」という言葉は、滑稽という意味です。
面白、おかしく、おどけていると意味です。
そうなんです、俳句は気楽に、たわむれにホイと作るところに妙があります。
こころの綾をそのまま素直に素直に書けばいいのです。
あの正岡子規は、芭蕉たちによって
形式化し、仰々しくなった俳句を
元の庶民の手に戻そうとしました。
そしてそれはとても優しく、愉快な俳句の世界です。
言葉は、威張り腐ってい書いてはいけない。
自分の中でポンと響き、それが相手の中でもポンと響く!!
今日はそんな優しいことばの俳句、そうです、私の大好きな山頭火の句を
ご紹介いたします。
ふりかえらない道をいそぐ
何かあったのでしょうかね~。
それを振り切るかのように 前を向いて急ぐ、
ここまできてこの木にもたれる
あゝここまで来て、ホッとして木にもたる。
よかったね、山頭火!
こんな程でいいのだと思いますよ。
そして最後に子規の俳句を二発!!
夕顔に女湯あみす あからさま
長屋の隣どうしかどうかわかりませんが、
夏の夕方、庭で行水する女、
それはまるで男の眼をこれ見よがしやっておるぞ!!と、
子規は読むのですが、
なんじゃあ~お前、のぞき見してるのかあ~・・・苦笑l!!
そして最後にこれをどうぞ
ツクツクボーシツクツクボーシバカナリ
・・・・・・・・・
楽しいね!!

・10月31日(土)東京都中央区日本橋 人形町三日月座(予約受付中)
・11月8日(日)岩手県盛岡市 もりおか町家物語館 浜藤ホール
※岩手芸術祭・映像フェスティバルでの上映になります。
・12月6日 東京都中央区日本橋 人形町三日月座(予約受付中)
・12月12日(土)福島県大沼郡会津美里町 じげんプラザ ホール
※会津「新富座」さんのオープン記念上映です。
(問い合わせは、新富座 0242-93-5768までお願いします。)
・1月23日(土)兵庫県神戸市 元町映画館(問い合わせは映画公式サイトでお願いします。)
※神戸芸術工科大学タイポグラフィー授業とのコラボによる上映

