人間に未来があるとしたら それは失ってはならないものに 気づくこと。その1 |
人間に未来があるとしたら
それは失ってはならないものに
気づくこと。
その1
もう73歳までになると、人間にとって
大切なものと、大切でないものとが
見えてくる。
大切なものは、世の中のアレコレではない。
人間(自分が)がいきもの(生物)として、
自分の自然性の中で呼吸し、
その人が、その自然体でいきているかどうかなんだね。
ストレスとは自分が息吹いていないことであり、
そこには何らかの歪みがあり、
その歪みとはまさに、
自分が世の中のアレコレに従い、
世の中的欲望に駆られて
自分を歪めていることなのです。
今まで、
文明は人間を幸福にすると信じていた。
しかし今、文明は人間を文明の奴隷にすることでもあることに
気づいた。
うかつにも、それに気づかず、いかにもやすやすとそのレールの上を
私も走ってしまった。
文明を追い、経済を優先し、テクノロジー社会の先頭を走ることが、
それが、実は大切なことをおろそかにし
大切なことを見ないふりをし、
そしてもう愚かしいとしか思えない人間どもが
私は絶望するのか。
私は絶望しない。
なぜなら、まだ、少し希望があるからです。
空を濁らせてはいけない。
雲を悲しませてはいけない。
そして風は透きとおってなければいけない。
人々の笑いは朗らかでなければいけない。
こんなささやかなことを
今、人間は失おうとしている。