映画を撮りながら、私の中で次々と変容が起きていった!その3 |
人間にとって何が大切で、大切ではないかが分かってきます。
そもそも人間とは何かが、それなりに分かって来るのです。
そもそも人間とはなにか、というと
人間も動物であり、いきものであるということです。
それがたまたま、二足歩行を獲得し、
さらに集団で生きるために優秀な前頭葉という脳を獲得し、
言葉を発明し、社会をもったという事です。
なぜ社会をもったかというと、
それは生き延びてゆくための手段として
生産性や防衛性において、集団のほうが有効性があったからです。
その社会が脳という優秀な機能を使いながら、
テクノノロジーの文明をここまで発達させてきました。
しかしその結果、人間も地球も大きな負荷を追うことになりつつあります。
私がなぜこの映画を撮ろうと思ったかの動機は、
このままでは人間がダメになると思ったからです。
人間がダメになると思ったのは、
このままテクノノロジー社会が進み、
いよいよ人間に代わってAIが隅々まで導入されることにより、
自分たちが作り出したテクノノロジーに、人間は呑み込まれていくと
思ったからです。
テクノノロジー社会の進行は、同時に
人間の脳と身体がどんどん退行してゆく事でもあり、
それははもしかすると、脳も体も
劣化してゆくという危機感に襲われたからです。
そもそも人間は脳と身体という二セットで人間です。
脳は人間が身体を使いその感覚から情報を得ていきます。
さらに人間の体験知や経験値を脳が編集しながら、それが充実していきます。
ところが人間が体も使わなくなり、さらに体験や経験をAIロボットに
代行させることで、一体人間はどうなるのだろう、という危機です。
明らかに脳が後退してゆくでしょう。
脳が何故こんなに発達したかというと
そこには必然がありました。
その必然とは、人間が生きのびてゆくための現実を
どのように克服してゆくかです。
人間は現実的な厳しさに直面すればするほど、脳も体もが
発達していきます。
出来ないことや 困難なこと、未知のことをなんとか
乗り越えようとするとき、脳はものすごくセンシティヴに働きます。
そしてどんな人間にとっても、
一番リアリティのあることが、働くという現実です。
働かねば生きていけないという現実です。
それは、脳とからだ使って働き、何かを作り出すことでもあります。
だから予告編では「つくることは、生きること」という言葉を載せました。
しかし、これからの時代では、
人間の手で、何かを作り出すということが
AIロボットに奪われてしまうのではないかという危機意識です。
さらに人間は驕り過ぎました。
人間は自然をコントロールできるという傲りの中
自然環境が歪められ、地球は病んでいます。
今、人間を苦しめているコロナウイルスも、
武漢で人工的につくられた可能性が大きいらしいのです。
テクノノロジー社会とは、こういう害も孕んでいるということです。
今、時代は大きな岐路にあります。
このまま突き進むか、それとも足をとめて文明を総総括するか。
今ならまだ、間に遭います。
まだアナログ時代のことが記憶にのこっています。
まだ、その方法を教える人も生きています。
そして大事なことは、
●極端に昔にもどらなくてもいいのです。
すこしだけ立ち止まり、人間が失ってはいけないものに
気づくことができたらいいのです。
そのことを訪ねて児玉さんのガラス絵があり、
そして遠野がありました。
極端な昔風に帰ることではなく、
今のテクノロジー社会、デジタル社会と
アナログ社会とを、どのように止揚していくか、
それこそが、脳をフルに使ってひねり出すのが人間が人間たることでしょう。
そのことのヒントとは、現代に存在する遠野のアナログ性の中にこそ、
その可能性があると。
とこういうことを考えながら遠野に入りました。
そしてなんとも美しい遠野を撮影する中で、私自身が生き返り、
さらに都会の人間のように、神経をとがらせて生きているのではない。
素朴な人々に出会う中、
私自身の中が少しずつ変化していったと思います。
また、映画のプロデューサーとして、さらに
ディレクターと会計を兼任しながら、
難しい仕事をこなしていく中でも私の成長があったと思います。
70代になっても尚、学び成長の日々だったのです・・・笑い!
次回は私の人生の総括を含め、
なにを拾い、何を捨てたかについて書こうと思います。
どうでもいいものは捨て、いちばん大切なことを拾ってゆく


おはようございます。2回目の投稿をさせて戴きました。いつも貴重なお言葉を拝見しております。
私は不安に駆られた時、私自身を忘れそうなとき、庭や遠くの木々、夜空を眺め、もう一度自然に繋がり、還ろうと努めています。
遥か昔、原始や古代の人々に比べると、随分現代の人間は異質なのもになったのではないかな、と想像します。
次回のブログ、楽しみにしています!コロナが増えてきました。お身体にお気をつけてください。。