ターシャ・チューダーの世界!その1 |
開きました。
やはり癒されます。
広い庭に溢れる美しい花々や木々の写真、
動物に囲まれた、自給自足の生活スタイル、
籠をつくり機織りやろうそく作りをするターシャの写真は
なぜもこうも私の心をつかむのか、と思います。
ターシャ・チューダーの写真集との出会いは
25,6年前で、日本でターシャが知られるちょっと前です。
当時ガーデニングに凝っていた私が、たまたま
日本橋だったか、銀座だったかの三越に行き、
その屋上にあった温室の中で、花を探していた時
ふっと隅においてあったターシャの本を見つけました。

パージをめくると、次から次へと美しい庭と花とターシャが
いました。
またその風貌は、私の母によく似ており、
当時、6000円もしたその本を、すぐ買いました。
私の母も、なんでも手づくりする人で、
洋裁や編み物などはおてのものであり、
着る洋服はコートなども、ほとんど母が手作りしてくれました。
染色もやりましたが、機織りだけはやりませんでした。
料理も得意で、当時お茶で燻煙したハムやベーコンなども、つくっていましたね~。
そういう母親が何でもやってくれるので、
私は一切何もできない娘になりました・・・笑い!
ターシャさんを見ると母を思いだしますが、
母もどこか気難しいところがあり、おそらくターシャさんも
きっと気難しいところがあったのではないでしょうか。
なぜなら、ここまで自分にこだわり、その生活スタイルを通すには、
相当強いこだわりを持っておられたと思いますが、
それがインタビューの破れ目から見えてきます。
写真も前からや、笑い顔はNGで、
騒がしい人や、攻撃的人を避けると言っておられます。
また、とことん自分の世界を貫こうとするそこには、
通俗社会と一線を画する人だったように思います。
だからこそ、徹底した個人の理念と価値観を貫いて、
新聞もテレビも見ない、オールドアメリカンの世界で
生きようとしたのだと思います。
ターシャさんを取材した記者の話では、
家の中はかなり動物臭がしていたと言います。
また、ターシャさん自身も、あまり掃除をしなかったと
語っています。
そこからは、
徹底した孤独を引き受けて、社会から逃れて
自己世界に没入する、一人の女性が垣間見えてきます。
だからこそ、私は、自分があこがれるのだな~と思います。
中途半端に社会と自分の個的世界の間を
ろうろしている私はね…トホホ!
ターシャさんが生きておられたら、今頃は
雪で閉ざされるバーモントの長く厳しい冬の孤独の中を
手仕事をしながら、黙々と凌いでいるのだろうな~と
思います。
そう思うと、ブルッと身を引き締めて、
私も頑張らなくちゃーと思います。
