ターシャ・チューダーの世界その3,自分を露出しない、奥ゆかしさ! |
・他者と自分の距離をわきまえていること。そして
・自分を露出しない、奥ゆかしさがある。
だからこそ、彼女の<自分だけの世界>が際立ち、
素敵に溢れている。
そこには、輪郭のはっきりしたターシャがいる。
しかしここまでそれを極めて行くには、
相当の精神力や、独立心がいると思います。
そして、もう一つ
<自分だけの秘密の世界>がある、ということも
素敵ですね~。
あれこれ自己顕示や露出するのではなく、
自分の事を理解されようがされまいが、
そんなことなど、どうでもよく、
ただ自分に正直に、忠実に生きようとするターシャです。
もともと人間は、他人からはそうは理解されないものです。
個々人の脳は、自分というカプセルの中にはいっているのと同じですから。
他人から理解されたり、承認されるのは、ほんの小指の爪ほどの自分のことです。
それよりも、そんなことなどには頓着せず、
自分が素敵だなあ~と思ったことや、感じたことを
なにげに、そっと差し出すくらいの、
奥ゆかしさがいいね!
丁寧に、そっと差しだされたものを、手荒く扱う人はいませんからね。
また、そういう人は、他者の中へ、ズカズカと踏み込むようなことは
しないはずですから。
本になったターシャの世界を私は一人で眺めながら、
しかしそれも、
一つの虚構であることを承知の上で、
なんとなく、私は癒されています。

