「人間はどこで間違えたか」 |
「人間はどこで間違えたか」を読むと、二足歩行も手が自由になったことも、社会性も言葉もみんな、
人間の弱さをカバーするために獲得したものだったのですね。
しかし、そこから農耕や牧畜という、自然を管理し、コントロールできるようになった事から、
人間の驕りが始まります。
人間は自分達がまるで地球の主役になったように勘違いし、
全てのことを自分達の都合の良いようにコントロールしようとします。
その一つに科学的発見があります。
地球や宇宙の構造と原理を解明して行く科学ですが、
人間の弱さをカバーする科学が、今では、プーチンの戦争を始め、
弱い人間を脅し殺戮する道具にもなってしまいました。
また、産業革命によってそれまで家畜によって暮らしをたてていたのが、
一気に人工的動力になり、
それは、それまでの
●自然の時間から、人間が管理する人工的時間に変えてしまいました。
農村は工業都市へ変化し、
さらに余剰生産物が生まれる事により、人々の物欲は高まり、このあたりから、
人間の物欲と驕りは、
自分達のために
⭕️無限の経済成長があるような錯覚に陥っていきました。
この錯覚は、今も続いています。
大航海時代と植民地時代が始まり、
海外へ領土を広げ、
自分達の為に他国を侵略し、
人種差別や、戦争を厭わない自国優先の思想が、
まるで正義であるかのように罷り通る世界を、
人間は作ってしまったのです。
もう一度、人間が頭脳を獲得したのは、
自分達の弱さをカバーするためだったのに。
もう地球環境も限界です。そしてもう、
人間の驕りと、欲望の増幅に、
ストップをかけなければなりません。
すべてが限界値に達しているのにまだ、
自分達の都合に合わせてしか発想できず、
前へ進む事しか考えられない人間は、あまりにも悲しいです。
地球が壊れない為の資源の抑制と、
経済、産業構造の改革が、必要です。
さらには、
人間の欲望の抑制と、
経済の限界に対する、人々の認識が必要です。
原点に立ち返り、
山極氏の言う通り、
人間は成功者ではないこと。
人間は、途中から、自分達の首を絞める方向を選んでしまった事を
しっかりと検証し、
弱さを共有した
社会の構造、産業の構造に
作り変えねばならない。
⭕️所有を減らし、シェアとコモンズ(共有財)を増やして、
共助の社会を目指す。
前に進むだけではない、
過去へ戻る事も含めて、
現代科学も、アナログ世界も多様に
駆使しながら、
新しい平和な人類の世紀へと踏み出さねと、
思います。