大衆社会はなぜ退廃するか、その6、脳はなぜ幻想世界を作り出すのか? |
カレンダー
カテゴリ
全体 カウンセリングノート 宮沢賢治 心の鍵をはずそう! 良寛の世界 わが友山頭火 森安建雄君の事 アートの世界 ロックの世界 しがみつかない生き方より 賢い生き方! すべては脳の中でおきている。 映画「どこかに美しい村はないか」撮影日記 「結婚と離婚のワークショップ」 「ディスカウント」からの脱出 ビジネスマン・ビジネスウーマンのワークシ 内なる子供の世界(インナーチャイルド) 生きる歓び 忌野清志郎考 光の中で 『もう直ぐ死ねるぞ!』 我が家飯! 脳は空より広いか ひとを愛するとは 人間 独り言 リーダー論 アンデルセンの童話より あたらしい時代へむけて! 「残念なひとびと」 瓦解してゆくものたち 共依存からの脱出 風のエッセイ! 面白半分 自分の物語 何を手に入れるか 人間は信頼するに足る。 映画「流 ・ながれ」より 自分の自然性で生きる 小さな学校 樋口一葉 小沢昭一 女性たちへ 感情について 夢から醒めるということ。 伝心柱マガジン アッケラカンの子育て論! U-チューブシリーズ 人生を解決する 生きる歓び 物語から自由奔放に読み取ってみよう! 伝心柱のぐうたらライフ! 映画の中から自由奔放に読み取ってみよう! 生命は響きあう 脳と心を生かして生きる! 主観と客観を構造化して見る! 「カラマーゾフの兄弟」より 人間は変わることができる! <ロベール・ブレッソン>の世界 文化も経済もベクトルは周辺から中央へ向か 遠野プロジェクト 「もしもし亀さんと音姫様の往復書簡」 映画「無名碑」の世界! 創造性の根源にあるもの・ウエブ戦国時代 若者たちへ 心に染みるイエスの言葉 新しく旅立つHさんへ MIZUTAMA 才能の開花と覚醒について 私は心しかもっていない。 私の仕事 人生から解放される。 「まったくためにならない、暮らしの手帳」 正岡子規 コミケ 遠野の映画撮影日記 いじめを受けているお母さんへ。 覚悟を決めてニートから脱出する! 高村智恵子と光太郎 茨木のり子 シリーズAI時代をいかに生きるか 脳を使いこなす! 映画「どこかに美しい村はないか」 魔法使いタオリおばばの魔法の言葉 拝啓花森安治さま 私が愛した男たち、 ターシャ・チューダーの世界! 「女たちへ」 良寛 終わりを意識して書く 未分類 以前の記事
2024年 01月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2022年 12月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 フォロー中のブログ
最新のコメント
リンク
最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2023年 05月 26日
さて、お約束の、脳はなぜ幻想世界をつくるか、について書きます。 そして今回はとても大切なことを書きますが、ちょっと難しいので、 ご自分の心理の内部をサーチしながらお読みいただけたら嬉しいです。 ◯ 私のブログやSNSを読んでくださる方々は、もうそろそろ、 脳が常に幻想を生み出しながら機能する機器である事をご理解いただけたかと思います。 人間は言葉を発明しましたが、 言葉の役割で最も重要なことは、 会話です。 人間は、他者と会話することによって、初めて 社会的な存在になるのです。 言葉は単なるコミュニケーションツールではないのです。 会話をしない限り、そこには社会が発生しません。 会話は人間が社会的存在へと発達する為の大事な大事なツールなのです。 だから引きこもったり、自分を内向させたりすることは、脳が未熟のままになるという大きな損失になります。 しかし押さえておかなくてはならないことは、 言葉も極めて曖昧性を持っており、 自分の言葉が、正確に相手に伝わるかどうかは、わからない、という事です。 また相手も自分流に、言葉を解釈していきます。 その言葉の群れによって、 社会がある、という事です。 そして、もうひとつ大事なことは、 他者と関わり対話することによって 自分が創られていくのです。 人間は他者との関係性の中で、自分を作りだしていくのですが それも自分流に社会を理解して、 自分を創り出していきます。 こうして、言葉世界から社会を見るとき、 社会というものが、 極めて、あいまいで、不確かで、 まるでサーカスの曲芸の如き危うさを持ち、 かろうじて成り立っている、と言う事が分かります。 そして脳はセキュリティシステムでもあるとお話ししましたね。 この危うい社会の中で生き、 危険や危機を回避する為に、 人間の脳は、 シュミレーション能力(仮想能力)を高めました。 人間は、 他者と関わり、会話をしながら 他者の世界や外界と自分と照らし合わせ、 脳は瞬時に仮想と現実とを行き来し、 それらを統合して答えを出していきます。 仮想と現実の辻褄を合わせ 予想される事をストーリー化して 意識の上に記述して行きます。 ただその幻想(予想)の物語も、その人の個人の脳内データを元にしているものであり、 あくまでも個人的なものであり、普遍的ではありません。 ところがシリーズ4で説明したように、 自分と他人の違いを明確に自覚できていない、自他の分離できていない人は、 自分に起きたことが、 あたかも他人にも同じであるような錯覚をします。 みんながあたかも自分と同じであるかのような思い込みをするのです。 残念ながら、よほど洞察力や考察力が高くない限り、 こういう人の方が圧倒的に多いのです。 オルテガのいう大衆とはまさにこういう人々です。 では、なぜ脳が仮想するかというと、 危険を予防にする事は勿論ですが もうひとつ大事な事があるのです。 それは、そういう自己保全のセキュリティの根っこに、 自分の理想つまり良きことを求める、 生命の原理があるのです。 良きことを求めて生きる人間の原質があるのですよ。 この危険いっぱいの社会で、なるべく危険や危機にあわず 良き存在でありたい、良き人生をつむぎたいと希求する命の働きがあるのです。 良き人間関係、良き出来事を見つけ、何とか良く生きる為に、解決の道を探す時、 その自分の理想のビジョンに照らし合わせて、 瞬間的にシュミレーションするのです。 人間は、決して滅びたいとは思っていないのです。 人間の脳が幻想を創り出すのは、 生きようとする強烈な営みなのです。 ただ問題なのは、そのシュミレーションと現実が、先ほども書いたように、 個々人の脳の思い込みで成立しており、 普遍性をもってはおらず、あくまでも個人データにすぎず、 社会とは、そういう個人データの 集合体であると、いうことです。 人間の願望や欲望や希求が錯綜しながら、 そこに何らかの共同性があるような錯覚を作り出しして、 人間は生きています。 それが故吉本隆明さんが指摘した 人間社会が不可避的に作り出してしまう 「共同幻想」です。 ほんとうは、あるかないかわからない共同幻想の中に生きる人間は、 時に行き過ぎたシュミレーションしては、 不安と疑心暗鬼に落ち入り、 ネガティブな事を探す神経症的病気、被害妄想に陥ってしまいます。 こうあって欲しいと言う期待が、 だんだんそうに違いない、と言う 思いこみになってしまう事です。 神経症的なシュミレーションは、 倒錯した快感です。 その事は、シリーズ3そもそも脳とはどういうものか、で書きましたよね。 その時悲劇が好きな人は、事態を悲劇的に脚色し、 愚痴や否定が好きな人は、何ごともそこに結びつけ、引力していきます。 反対に、高い知性を身につけると、 そこにできる大いなる客観性によって、 自分の思いこみが訂正されていきますから、 だんだん幻想から覚めていきます。 幻想ではなく、現実の断層が見えてきます。 つまり人間の実相が見えてくるのです。 その実相を見極めた上で、 地に足をつけ、 蜃気楼(幻想)ではない実物の本物の世界を、 創り出していく。 そのためには、社会現象に流されず、 立ち止まって、振り返って、 ほんとうに良きことは何かを、 検証する。 私は皆さんにそういう高次の知世人であって欲しいですし、 このブログやSNSを理解されるのですから、それは間違いない、と思っております。 どうしたら、良き事をみつけ、良き人生となるか。 そのヒントになるのが過去の歴史や伝統です。 次回は、その事について書きます。 長文、お疲れ様でした。
by denshinbashira
| 2023-05-26 07:33
| 終わりを意識して書く
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||