滅びてこそ美しく! |
メダルのことはともかく、
先日も書きましたが、人間の能力は、
ちょっとした緊張や、心理トラブルで、
脳にブレーキがかかってしまい、
パワーダウンしますから、
あまり期待されないほうが
実力を出せるかもしれません。
脳というのは、本当に微妙で、
あっと思った瞬間には、質力が落ちています。
そしてすぐ回復すればいいんですが、
どうしょう?とか、困ったとかで、
どんどんブレーキがかかってしまいます。
その不安が募るといわゆる思考停止、
身体機能停止となり、
頭がまっ白の状態になり、
いわゆる無能の人!
私は頻繁にこうなりました。
逆に言うと自分の能力を発揮できるのは、
目標に向かって、範囲を限定し、
淡々、コツコツ,
これが一番の早道です。
期待もせず期待もされず、
ゴーイングマイウエイ。
結果は後からついてきます。
日本人はこの淡々コツコツが得意だから、
指先の器用さとあいまって、
技術が優秀な国となりました。
急がば廻れということですね。
これもひとつの才能です。
技術という才能。
そのほかに
芸術という才能もありますが、
これについて、私は次のように考えています。
芸術の才能は、
その人間のイメージの豊かさと感情の奥行きが
枠の限定を越して膨張する。
だから、枠を超える危うさと
イメージの広がりや豊かさと枠との拮抗が
才能として開花する。
悪くすると自己崩壊の手前まで行ってしまう。
むずかしいねー。
技術の才能は、枠の中で安定すれば
脳は確実にそれを記載していき
コツコツと完成していくけれど、
それに色気をつけようとするときに、
混乱がおきる。
果たしてその先に、
本人のイメージの才能があるかどうか、
ひらめきがあるかどうか。
逆に技術を極めつくしたものも
本当に美しい、が・・・。
わたしが 美しいなーと感じるものには、
確実に滅する美しさを含んでいます。
崩れ行くもの、危ういもの、妖しいもの。
そこに時間が流れている。
逆に安定してゆるぎないものには
美を感じません。
ケッてなモンです!
私がおかしいのかもねえ。
にんげんんの幸福は枠の中で安定する事かもしれません。
しかし多分それは面白さにに欠けると思います。
面白いのは、
滅びるかも知れないが、
自分の中に突きあげてくる思いや、イメージを
恐れず、ひるまず追及して
さいごの一滴までをも表現してこそ
生きた意味があるかとも思いますし、
その枠を超えてこそ、
次の何かが始まるのだと思います。
一葉も賢治も俊子もみんな滅んでいったけれど、
その強烈な個性が残していったものは
私の宝ものです。
それにしてもフィギュアの高橋クン、
4回転に挑戦したのがヨカッタネ。
またがんばろー。