一心にわが道を! |
その中にエンプティチェアーというレッスンがあります。
私はそれをやりすぎたせいか?
ある問題は解決していったが、
逆に心の防衛プロテクトが外れてしまい、
自分の不安や恐怖を
モロ体に感じるようになってしまった様に思う。
人間はそういった類のものを感じる事を、
鈍感にさせている機能があると思う。
自分の恐怖や不安を鈍感にさせて、
生き延びて行くのだと思うから、
カウンセリングもやりすぎるとよくないねえー。
昔は他人を見て何か問題があると
この人のここを治せば、或いはこの人のここが変われば
この人はもう少し生きるのが楽になるのにとか、
ここに気付けば問題が解決するのにと思ったが、
今は、自分も含めて、
人間はみんなどこか変!
でもサ!
それはそれでよかんべ!と
私は思う。
日のあたったところが伸びて、
日陰のところが縮んで曲がりくねったきゅうりも
美味しいもんだ。
甘いイチゴもすっぱいイチゴも味が有る。
色々あっていいのよ!
種の中に込められた生命が
シャバにでりゃ、
こんなはずじゃあなかったと、
あたしゃ日向で育つはずが、
こんなどぶ板の下で、と嘆いても、
それはそれで、せいいっぱい生きてさえいれば、
いつかは花実が咲くというモンです。
そのいい例が樋口さんちの一葉様。
彼女の両親は、
本当はお百姓さんの出なのに、
幕末に駆け落ちして江戸にいき、
一生懸命働いて、やっと
武士の株をお買いになって下級の武士になったとたんに
ごいっしん(明治維新の事、うちのおばあちゃんがはこう呼んでました。)に
なっちゃって!
当てが外れてしまいました。
それでもやっと武士になれたのだからと、
プライドだけは武家らしく・・・。
でも生活は楽にならず、
流れ流れて、
落ちて落ちて、
とうとう吉原のどぶいた長屋ぐらしまで落ちちゃった。
でもそこからがすばらしい。
本人はこんなどぶ板の中に落ちぶれて、
何かのときに自分のことを思い出してくれても、
世間から転落したと思われるかも・・・!と
嘆いているが、
しかし、
ここから彼女の才能が一気に開花したことは
誰でも知るところです。
「大つごもり」を皮切りに「にごりえ」「十三夜」「たけくらべ」
と名作を生み出していきました。
文が美しいです。
情感が豊かです。
そしてここでやっと人間を厳しく突き放して
描ききる事がことが出来ました。
一葉が深い愛情と共感をこめて。
人間何処からどうなるのかわからない、
とにかく
一心に
行きましょう、
わが道を。