2006年 05月 01日
サーカス! |

段ボールで作品を作る、山中奈緒子さんの作品です。
中原中也の詩にサーカスというのがあります。
幾時代かがありまして
茶色い戦争ありました。
という冒頭から始まる詩です。
とてもへんてこりんな詩なんですが、
暗く鬱屈した時代の始まりで、
詩から時代の狂気が、
ひしひしと伝わってきます。
ブログ冒頭の写真の作者山中さんとは、
西荻窪の「ニヒル牛」で知り合いました。
昭和初期のような髪型と服装をした山中さんは、
まるで「つげ義春」の漫画からでてきたみたいな
そういう雰囲気を持ったひとでした。
彼女がダンボールを使って作り出す世界も
大正から昭和初期の、裸電球の下で、
ひっそりと心を寄せて、
楚々と暮らす人々の懐かしい世界です。
私が買ったダンボールのままごとセットには、
ちゃぶ台や、昔のテレビ、ござなどが入っており、
それが哀愁があって、又どこか暖かいんです。
その暖かさは、
遠くからそっーと見守られているような温かさで、
彼女の作品に一貫して流れています。
あるとき私が良かれと思って、
知り合いの老画家を紹介しました。そのとき
その老画家は何を勘違いしたか、
彼女の作品がダンボールで出来ていることを
批判しました。
これがダンボールではなく、
鉄とか他の素材であったらならいいというのです。
もっといわゆる彫刻的に作れというのです。
それを彼女がいる目の前で言いました。
なんというあほたれが!
この作品の中に溢れ出ている詩情や哀愁が
オマエには見えないのかと!
私とけんかになりました。
私は私の懐で、
大事に大事にしている山中さんを傷つけられた事が
悔しくて悔しくて・・・!!
この老画家は絶対に許さナイ!
この老画家に限らずいるんですよ。
いわゆる立派なものがいいモノだと、
思い込んでいるヤカラが!
コイツラに限って絵には立派な額をつけたがる・・・。
私は基本的に「絵」には額をつけません。
力のある、オーラのある作品は
それだけで、壁にさらしても
ビクともしません。
ペラペラのノートに書いた落書きでも、
凄いもにはスゴイ!
モノの価値を見る目が違ってきています。
昭和の時代までの、、
西洋社会に対する劣等意識から、
脱皮して
独自の世界を展開しようとしている人々が
生まれてきています。!
いわゆる立派なものに目がくらむ、
ジイさんバアさんの時代は、
もう終わろうとしている。
冒頭の作品「サーカス」
とてもいいですよ!
今にも「ジンタ」が聞こえてきそうで、
わびしくて、
寂しくて
それにダンボールのテントの奥に
ボッとともっている明りが、
旅から旅へと流れて暮らす人の
ささやかで秘密めいた世界を灯しているようで・・。
昔のサーカスはいわゆる放浪の人たち。
何かワケありで、
市民社会から外れてしまった芸人達の群れ。
「サーカス」
手に汗握る空中ブランコ、
猛獣使い、それに
自転車のりに
曲芸師
アアそして、やっぱり一番は、
「ピエロ」又の名を「アルルカン」!
書いているうちに映画「道」を
思い出しちゃった!
頭のイカレた少女ジュリエッタ・マシーナと
アンソニークインの大道芸の男。
ニーノ・ロータの名曲が心をよぎります。
暗くて悲しい映画だったけど
だからこそ今でも私の心にくい込んで
懐かしい。
監督は、
世紀の名監督、
フェデリコ・フェリーにでした。
書きながら思い出しちゃったので、
明日は、「エデンの東」のジェームスディーンと
エリア・カザン監督について書こうかなあー・・・?
まあ明日の気分で!!
by denshinbashira
| 2006-05-01 11:56
| アートの世界
|
Comments(0)

