役者だましい! |
今朝のテレビで、俳優の渡辺謙氏が自伝を書いて云々、
とありました。
ちょっとがっかり、
このところこの人がよく話題になりますが、
意外と軟弱男?かも・・・と思うようになりました。
軟弱男なら軟弱男で面白い!・・のですが!
彼はスクリーンでは軟弱そうに見えません。
それに比べ、軟弱そうに見せているのが竹中直人さん、
それに歌手の井上陽水。
傷つきやすくなよなよと・・・!
しかしこの二人
軟弱どころかしぶといですぞー!
絶対自分の本性を気取られないように、
私たちを翻弄します。
ずーと前、井上陽水と、糸井重里との対談をテレビで見ました。
そのとき、陽水が、
「自分は絶対自分の中を他人に気取られないように、
色々ケムに巻く、ウヒヒヒh・・・!」と
言っていました。
それに比べ糸井重里の人がいいというのか、
軽率というのか、うかうかと
陽水の手のひらで転がされていました。
竹中直人もたぶん自分の本性を巧妙に隠していると思います。
逆に言うとそこが物凄く面白い!
相手にあわせて、支離滅裂に彼は演じます。
アーチスト、エンターテナーの本領を発揮して
見事です。
俳優さんはじめエンターテナーの凄い人になると、
何枚も何枚の衣を着ているようで、
コトとしだいによっては、
千変万化、百面相ではありませんが、
得たいが知れない、凄みをもっています。
先日なくなった田村高弘さんも、決して
ファミリーな顔は見せませんでした。
演じる世界に自分が「居る」というドメインの掟を
ちゃんと解っていたからだと思います。
役所幸治さんも、あの「シャルウイ・ダンス」のときの、
彼自身が持っている役者としての「戸惑い」が、
新鮮で、それを持続してほしいと思いましたが、
最近はなんか勘違いを起している気がします。
何を勘違いしているのか・・・・?
たぶんその人の「素の自分」に対する認識が、
甘いのではないかと
思います。
「素」の自分または「素顔の自分」がステキな人は、
スゴイ人です。
もちろんその「素」には、
己のもっとも醜い姿や、
他人には見せられないどす黒い自分も含めて、
すべてをさらけ出すということで、
よほどの自信と覚悟がナイトねえ!
それか一切合財自分の「素」を封印して、
徹底的に演じるか、
見ているものをぐいぐいひきつける役者とは、
何を演じても、
人間の一切合財から噴き上げてくる善(コスモス)と
悪(カオス)を両手に持っていないとねえー。。。!
やっぱ、
迫力に欠けます。
嘘かほんとか解りませんが、
昔岡田英次という役者は
長屋で酒飲んで
とぐろを巻いて生きていたとか・・・、
役者の人格が破綻していて何がワルイ・・・!
くらいの方が、
本当は役者として魅力的かもしれません!
そういう役者バカというか役者だましいという人生も
なかなか面白いだろうなーと思います。
先日なくなった名女優。アりダ・バリも、
最後は生活保護で生きていたそうです。
でも本当に満ち足りた人生だったのでは・・・。
なかなかすごい人はいませんね。
でも、その前に
私自身をさらけ出すことですね。
あの方長屋にいたんですか・・・。
主催する劇団の方にギャラの殆どを当てて、
本人は質素な生活をしていたとは聞いた事はありますが・・・。
あの世代で慶大卒だからか
なり裕福な家に育ったんだろうなとは思います。
それを全て捨てて・・・。
「役者バカ」なのでしょうか。二枚目でも凄味がありますし。