大局に身をまかす! |
昼間ばあちゃんと一緒にテレビを見ていたら、
将棋の羽生善治棋士の事をやっていた。
彼は局面が押し迫ってくると、
心の中に「玲瓏」という言葉をつぶやくそうだ。
「玲瓏」とは透明に澄み切った世界の事で、
心や頭を澄み切らせて、
その勝負の局面に臨む。
そしていよいよ勝負のときになると、
彼の右手が震えだす。
それは決して間違えることのならない、
勝負の一手を打ち込む緊張から、
手が震える。
そしてその一手は
彼の勝ちへの確信の一手でもある。
もう一つ羽生棋士は
三十歳を過ぎたあたりから、
今までの一手一手を綿密に練り上げることをやめ、
将棋の大局を眺め、手を練らないことに決めたそうだ。
それは、
勝負の流れを見ながら、
自分の直観を信じて駒を打っていく・・・。
つまり
無意識のうちにその将棋の流れ全体を
つかむことができるようになり、
意識のなかの迷いや雑念を取り
心がカラッポになったときこそ、
全身の集中力により、
研ぎ澄まされた一手が打てるということだ。
このことは将棋だけでなく、
人生にも
又ビジネスにも通じる「極意」だと
ワッシは思います。
物事の最後は、
事細かく策を練るより、
一切合財を放棄して、
大きな流れの中に身を投じて
揺るがない。
未だ三十半ばにして
そこにたどり着くとは、
大したものですねえー!
大変感心しました。