はるかに北斎を見る・・・・。 |
迷うと
北斎のサイトをみてしまう。
存命中はそれなりに
名の通った絵師だったらしいが
それでも、世間から逸脱し
自分流のあり方をまっとうした北斎・・。
その一本通った裏には
ナニがあったんだろう・・・と思う。
私なりに見えてくるのは
彼の絵に対する執念と
その独自の美意識の深さが
尋常ならざる深さだと
いうことです。
特に波は
荒れ狂い、掴みかかり、
凡俗の近寄るのを
赦さない迫力があります。
又富士は完璧な立ち姿で、
隅々まで彼の自我がいきわたっている。
ここまでくると、120パーセント
自分だけを生きているのかなあーとも
思う・・・。
多分このオッサンには
妥協とか
人の話を聞く耳なんかないし
たけのこがにょきにょき伸びるように
自分のみで天を突きながら
生きたのでは・・・とも思う。
世界(世間)は彼の周辺をグルグル廻っていて
その中心を
侵食できない・・・。
恐ろしいまでの自己に対する
確立した意識があり
その執着は絵に純化され、
通俗の欲や願望が振り落とされている・・・。
ふつうは通俗の欲と執着と自我が
格闘したり絡み合いながら
作品が成っていくのだが、
北斎は
どうものっけから
そういう迷いとかを
斬りすてたような
気配を感じる・・。
瑣末なことは彼の足もとで
踏みつけられ
上へは上ってこない・・。
超然と
この世を生きたのか北斎!
と私は問いかける・・。
スゴイねー
ここまで自分を打ちたてながら
90歳まで生きた北斎の
凛々とした生命の気配を
はるか見上げている
自分がいます・・・。
すごいね・・・!