イタリアのミニー |
同じくベネチアの
ミニーです。
前回同様今回も
ベエネチアで
仮面やさんの工房を捜して歩きました。
魚市場の奥の路地を
どんどん入っていくと
いわゆる土産物屋で売ってる仮面とは違う
仮面職人のお店があります。
中には店頭で
自分で製作しながら売っているお店もあり、
それぞれの職人の個性が現れていて
なかなか見ごたえがあります。
中世ヨーロッパの
おどろおどろしい魂がこもったような
重苦しい仮面もあり
仮面の本質と言うか
実は人間社会の実相を
投影していて
その内面や
深層心理を
映し出して
感情が移入された世界です。
日本の能面もそうですが
その奥が深くて
ちょっと心がゾクゾクと
そそられるものもあります。
怖いー仮面や
シニカルな笑いをたたええたもの・・、
ピエロ同様の
狂気が流れているものもあり、
おもしろーい
世界です。
その中でこのぎょっとするような
ミッキーマウスをみつけました。
あのディズニーの薄っぺらの世界を
あざ笑うかのような
こわーいミッキーです。
他にミニーもドナルドも
あり
さすが芸術のくにです。
このミッキーやミニーは
人間社会をどうみているのだろう・・と
思います。
造り手の内面の深さが
造詣の中で作品に
きちんと魂を与えていて、
いいじゃないですか・・・。
イタリア人の
楽天的だけどうすっぺらではない・・。
ということは
この国にたくさんの教会があること・・と
関連する何かがあります。
教会こそ
その土地がいかに争いや抗争の
激しいところだったかの裏返しです。
そこに仮面の文化がある・・・とは。
私は日本のふかーく内向した
室町の世界も好きですが、
こういう存在感がしっかり
刻印されているイタリアも
とても惹かれます。
ここには現代の日本人が稀薄に失ったものが
あるように思います。
決してそらしたり
稀薄にせず、
きちんと直面して受けとめて生きてきた
魂だと思います。