フェリーニだったら・・・? |
フェリーニの凄さは
ドロドロした人間や
最低の人間
狂気寸前の人間
無教養で欲深な人間
冷酷で利己的な人間
・・・書き出したらきりがないが
そういう人間も
善良な人間も
すべてが
同一の地平で描かれていく。
そこにあるのは
きれいごとの共感や同情なんて
やすっぽい偽善が
ぶっ飛ぶような
現実を生きている
人間達・・。
でも彼はそれらすべての人間を
肯定していると
思うよ!
人を裏切ることや
人を蹴落とすことや
そういう
人間の
行為もすべてが
"生きる”という文脈の中に
収斂していく。
こういう凄さを持った映画監督も
そんなにいない・・。
妥協せず、
説明なしの
人間の実相が切り開かれた映画が
突きつけられる
だから
胸倉の深いところで捕まり
見た後は
立ち上がれなくなる・・。
きれいごとで
チョロチョロ・・と人間を描いても
それがなんなのさ・・と
思う・・・・よ。
昨日だっけ
米軍が
彼らが殺したイラクのフセイン元大統領は
アルカイダとのつながりがなかったと
発表した。
ゥ・・・・ゥ!たら
私はフセインをいいとは思わないけど
どうして
戦争して爆弾を
落としたのサ・・?
なぜたくさんの市民が
殺されなければ
ならないのさ・・・?
奇麗事の大儀名文・・テロとの戦いを
振りかざし
たった一度きりの
ひとの人生を奪ってしまうの・・・。
いい詰めれば
所詮
人間は
じぶんが生きる事だけで精一杯で
他人のことなんか
知ったこっちゃない・・・というのが
人間の本性です・・。
だから
それを逆の視点からみると
すべての人が
精一杯
一生懸命に生きている・・・ということです。
まして民族、国家の違い、違和は
当然の事で、
そうであることを前提に共存するしかない。
片一方で宇宙で人間が活躍し
片一方で
愚かな低次元の殺し合いをする人間
善とも言えず
悪ともいえず
今だ混沌とした
無明に生きる現代の人間を
フェリーニがいきていたら
どう描くのか・・・?
とにかく凄い
人でした。