5章 すぐに水に流さない! |
自分のなかに他人への憎しみや恨みを持ち続けるのは
とてもしんどい!
さっさと忘れて(水に流して)
再出発したほうが
いいにきまっているが
なかなか記憶がそれを
忘れさせてくれない・・。
それが辛いのよねー・・・!
一番のいい方法は、
自分のこころの傷を
言葉にして外だす(話す)ことです。
できるなら
自分が傷ついたなり
或いは、
あなたには悪気はなかったんだと思うが
そのことは(言葉)は受け入れられない・・など
正直に相手に伝えて
若干もめるかも知れないが、
すこしエネルギーと時間をかけて
和解することです。
そういわれて、
ゴメンナサイ、傷つける気などなかったけど
気がつかなくて。。ごめんね・・。と言えるひとは最高!
相手が傷ついているんだなー・・という包容力がある
素晴らしいひとですねー。
しかし
たいがいの人間がキッと構えて
言いがかりをつけられたように
反応する。
そして中には逆切れして
攻撃して来る人もいる。
どうしても辛い時には
カウンセリングにいって
胸から言葉をはきだすだけで
随分楽になる。
言葉がのどや胸につっかえる・・と言うのは
ほんとうにそうで、
出してしまうと
案外気が軽くなり
まあ
ゆるしてやろうか・・という気が起きてくる。
私はどうしても自分の怒りが治まらない時は
行動します。
相手にきちんと伝えます。
伝えてみると
自分のほうの思い込みが強い・・と言う場合もあり
また
面と向かって話すことにより
相手の人間性も伝わってきて
逆に相手のよさが分かってくる場合も多い。
そして
逆切れする人とは
もう永遠にお別れでいいです。
でもね
怒りや恨みの根源には
自分が解決していない
劣等意識や
他人への不信感や不安がある場合が多く
そこがひどく刺激されて
感情が動揺してくるのです。
たとえば
自分の事を無意識でバカだと思っている人は
無意識にバカにされたくない・・という警戒があり、
なにかのひょうしで
バカにされたと感じると
猛烈に感情が高じて来る。
また、
自分の容姿をいつも自分自身で卑下していると
他人のちょっとした目つきで
傷ついてしまう・・。
そういう自分の側の問題性もある・・と言うことを
きちんと認識しておくことも
たいせつぞ!
まあ
原因は人それぞれいろいろあるが
人間は感情と言うエネルギーの発火剤を
もっているから
仕方ないよね。
それでも
相手からの逆ギレを恐れ、
自動的に
水に流してばかりいるとね、
つまり
自分のこころを軽んじて手当てもせず
見捨てていると
それはドンドン心の底に溜まっていき
あるときから自分のエネルギーさえ
うばわれてしまう。
またそういう水の流しかたをしていると
自分の中の深い思考ができなくなり
軽薄になって行きます。
軽薄な人は
ものごとを深く追求せず
表面で流してしまうからです。
ほんとはね、
子供の時のように
ギャーッと泣いたりわめいたりまた、逆に
「あの時イジワルしてごめんね・・・、」といえるようなら
いちばんいいのにねえ。
夫婦喧嘩も掴み合いをして
おわり・・というのが理想です。
水に流すというほんとうの意味は
ちゃんと相手と向き合って
伝えたいことをきちんと言葉に出し、
相手からの言葉も受け入れ
その上で
和解する・・そして
記憶の中から流しだしてしまう・・ということだと
思います。
相手も悪いけど
自分も傷つきやすすぎるヨ・・くらい・・でね。
でも時にはどうしても
向き合うことができない人々もいます。
また
向き合ったら危険な人もいます。
面倒なことが起きそうなばあいや
自分のほうにエネルギーがない場合
そういう時にはわたしもめんどくさいから
いいや・・と飲み込む技術も身につけて
したたかになって、自分を細工します・・・・笑い!
時間がきたら
水に流せるだろう・・と
しばらくは怒りや恨みを懐に飼っておくのです。
そして相手は自分が向き合うほどのタマでなしと
見定めたら
斬り捨てます・・すごいね・・・・。
また
頭の中をそれがめぐりだしたら
なにか用を見つけてひたすら忙しく働くか、
銀座あたりへ買い物に行く。
別のことで頭を燃焼さすのです・・。
究極には
あいてのそういう人間性を
弱さとみなし
哀れにおもい
赦す!
まあ
個人の事はコレくらいにして
社会の面から見ると
日本人は
喉もと過ぎれば熱さわすれる・・と
物ごとをすぐ忘れて・・しまう傾向がありますね。
これは香山リカさんも書いているように
・水に流していいことと
・水に流してはいけないことを
きちんとわけて考える必要があります。
その根底にこそ
"自分”という人間の生き方が問われており
なにが大切で
なにが大切でないかをちゃんと考える人生・・があるのだと
思います。
また
自分たちの人生で得た大切なもの(文化)を
バトンしていくためにも
日本の大衆に問われている課題だと
わたしも思います。