ポーランドのまっすぐな目・・・・! |
「自由の風・ポーランド民主化20年」を見た。
ソ連の傀儡政権により、言論の自由が奪われ
共産党による圧制と収奪をた耐えてきた
ポーランドの人々が、
「連帯」という労働者組織をとおして立ち上がり
政権を倒し自由を獲得していった20年の
ドキュメントであった。
ポーランドのことは
「連帯」やワレサ議長を通してあらかたの道筋は
承知してたが、
映像を通して見た人々の顔に、心打たれた。
決して明るくもなく、笑顔もなく
暗く、思いつめ、あきらめや、絶望感の中を
それでも生き抜いてきた人々の顔には
どの顔にも、どの顔にも
まっすぐ・・と視線の焦点が当たり
言葉に修辞がない。
そういうごまかしが
聞かない・・・。
インタビューを受ける人の顔も
まっすぐで
大勢の群像として居並ぶ顔の目も
まっすぐとこちらを射抜いてくる。
そこには輝く光はないが
いぶし銀のような
重苦しい逆光の輝きがあり
私の心にグイグイと無言の連帯を突きつけて来た。
私だけではなく
一緒に見ていたとうちゃんも
なんだか涙眼になっていた。
さて今回の選挙のポスターで
果たしてこういう風に
まっすぐな目の顔が
どれくらいあっただろうか・・・。
造り笑いや媚びにみち
明らかに人格の二重性をうかがわせる顔は
ごまんとあった。
女どうし、見ただけでゾッとするような
ポスターもたくさんあったなー・・笑い!
明らかに国民を見くびっている顔も
また無能の顔も
時代遅れの鈍磨しきった顔も
たくさんありました。
人間の脳を覆う皮膜の顔!
そこには呼吸と五感のセンサーが密集し
それらのアンテナによって
最も敏感に反応する顔と皮膜の造形が
いかにその人間の内容や
内面を表現してるか・・・と
私は思います。
言葉でごまかせても
顔は正直で
誤魔化せません。
顔と体のしぐさや
発せられるエネルギー
視線や声の気や方向や量や
臭いや体毛の震えからさえ
人間は相手を感じ取ると・・・と
私は思っています。
そういうごまかしを奪われて
あのポーランドの人々の
まなざし・・・。
私達は自由で、豊かかも知れませんが
逆に
退廃や腐りの泥水の中にいるかも
しれませんねえ・・。
政権が交代した
そして
私達は何を
獲得するのでしょう・・。
いや
何を
獲得したいのかなあ・・・・