生きてごらん! |

今朝の朝刊で、いいなーと思う記事がありました。
「ゲド戦記」の翻訳者清水真砂子さんの話されたことばです。
以下記事より
清水さんはいう。「子供だから黄金時代なんてうそばっかり。
子どもぐらい縛られて不自由な存在はない。」
経済力がなく自由に移動もできない。とじこめられた世界にいる、と。
大人になれば、よろいを着ることを覚えるけど、幼い子どもはよろいをもたず、
素肌をひりひりさせてぃる。はぐらかす術ももっていない。
そんな子どもが本を読む。現実よりもっとえげつない大人がいて
もっとすてきな大人がいる。
「こんなに世界って広いんだ」と感じとることができるという。
すぐれた子どもの本は
「大きくなるって楽しいことだよ。
生きてごらん
大丈夫」と背中を押してくれるもの。
おおきくなるって楽しいことだよ・・・とは
私はいえませんけど、
『生きてごらん、大丈夫』の言葉には
大いに共感します。
こういう大人が欲しいんです。
私自身とても苦しい時がありました。
そのとき必死で良寛の漢詩を読んでいましたが
或る日、
関越を高速でぶっ飛ばしていたら・・・笑い
突然良寛に
『生きさえすりゃーいいんだ』と言われたような
錯覚が起きました。
それは
「こういう風に生きないといけない」・・とか
「そういう風に生きてはいけない・・」とかの縛りをはずして、
とにかく生きる。
善だろうが
悪だろうが
清だろうが
濁だろうが
そんなこと生きてみなけりゃ、
わからないよ!
と言われたように思います。
そういう先入観や
親からバトンされた価値観や倫理観なども
さっさと捨てて
自分を生きなきゃー
ホントのとこ
わからないでしょ。と
いわれた気がしました。
その頃悩みくるしみながら
答えのない中を
堂々巡りしていましたが、
とにかく
なんでもありで
生きてさえいれば
いいかーと
ほっと
安心しました。
ほんとうにねー
生きることは
自分の想定外のことばかりが
おきてきます。
どうしていいかと
何度も途方にくれたけど、
今こうして
なんとかやっているところを見ると
大丈夫なんじゃないでしょうか。
つまずいては
小石をひとつ拾う
そんな感じで生きてきたと
思います。