衆社会はなぜ退廃するか、最終回。 |

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2023年 05月 30日
「終わりを意識して書く」という、私自身の終わりを意識して、 これまでは敢えて書かなかった事や、タブーと言われれている大衆社会批判も書きました。 そしてその大衆社会が I TやA Iによって、とうとう液状化が起こりつつあると言う事も書きました。 I T社会で知能が劣化していく人々は更にA Iによって振り分けられていくでしょう。 特に、日本の教育は間違えて、 若者の頭を良くする事にブレーキばかりかけてきました。 また自由主義の国でありながら、政治的な実際においては、自民党の独裁国になってしまっているその原因は、大衆社会にあります。 政治が社会理念ではなく、大衆の現生的利益誘導の道具になっているからです。 その限りにおいては、大衆の意識が変わらない限り何回投票しても議会政治は不毛ないばかりです。 そして周辺国ではきな臭いことが漂っています。 しかし幾ら防衛費をかけても、 中国も北朝鮮も核を持っています。 アメリカはいよいよ自国主義になり、果たして日本を守ってくれるでしょうか。 もう、気づかないと…。 もっと賢い国にならないと。 その為には、 ![]() まだまだ太平の眠りの中にいる人々もたくさんいます。しかし 目覚め始めた人も出てきました。 私も、砂粒よりも小さい私に何ができるか、 でも私もささやかなる大衆の一員として、 私にできることを頑張ります。 小難しい長文を読んでいただき、 #
by denshinbashira
| 2023-05-30 09:56
| 終わりを意識して書く
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2023年 05月 30日
今から10年くらい年くらい前、、 私自身が独学でだいたい脳の全貌がわかるようになり、その時、 もしいよいよA Iが登場したら人間はえらい事になるとぞーとしました。 A Iテクノロジーの利便性が社会の中に浸透すればするほど人間の脳は劣化していくと思ったからです。 人間が体を使って働き、脳を使って解決していく毎日から後退した時、人間は滅びに向かうと、ホントにホントに悩みました。 体を使って頭の中の知恵を使って. 田畑で働く事、工場で働く事、商店や会社やその他様々なところで働くことが、 実は日々脳が鍛えられ、その経験知で脳の前頭葉が成熟していくのです。 そしてそれはもしかしたら苦労の連続かもしれないが、しかし、人間として成熟する喜びもある。 しかしなぜか、この事を誰も言わない。 知識人達も誰も指摘しない。 なぜなら、それを理解できる人はほんの極小であり、それをいうと、大混乱が起きるからね。 文明とは何からというなら、文明は道具にすぎない。 その道具がとうとう行き過ぎて、逆に人間社会を支配し始める。 いや、支配じゃないよ、 人間自ら劣化を選んでいる。 もしA I恐慌がおきたら、 企業がどんどん倒産していく。失業者が溢れてくる。 A Iを甘くみるな。 どうしたらいいのか、と悩んでいる時、遠野で児玉房子さんのガラス絵に出会ったのです。 そこには、私の好きな詩人茨木のり子さんの詩「どこかに美しい村はないかか」そのままの人々が描かれていました。 私の考えでは、おそらくこの昭和から平成にかけての時代が、最も人間にとって幸せな時代ではなかったろうか、と思うのです。 だがしかし、早くしないとこの風景も消えたいく。 こんなふうに人々が働く姿が消えてゆく、今のうちに撮っておかねば、と、必死で思いました。 もう私もいなくなって、何十年かたった時、すっかり世の中が変わり切ってしまった時、 この時代がなんと美しく、尊かった事が分かるように。 自分達が失ったものが、どれほど人間にとって大切だったか。 撮るのは今しかない。 そして、ただ一つの希望は、この映像を残しておくことで、それをみた人の中から、自分達の人間性を、取り戻そうとする人々が現れてくるかもしれない。 そして能勢さんに相談して映画にしてもらいました。 ささやかに生きる人々へ贈る、美しい人間讃歌として。 今朝、新井紀子さんの記事を読んで再び胸が痛くなりました。 何故なら以前読んだ氏の本には、 明らかに脳が劣化した日本の若者のデータが記されていたからです。 またA Iによって淘汰されていく人々の事も具体的に書かれていたのを、思い出したからです。 ただA Iの限界も、逆にA Iによって淘汰されない事は何かも、 書いておられました。 それは人間らしく、そして生き物らしく柔軟になること。 そして意味を考える人間になることだとありました。 ずいぶんながくなりましたが、しかし私には今希望があります。 #
by denshinbashira
| 2023-05-30 09:54
| 終わりを意識して書く
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2023年 05月 28日
驚いたことに、非凡な人間が凡庸な人間に潰されると書いている最中に、市川猿之助さんの事件がおきてしまいました。残念です。 ◯ こんなに短絡的で軽薄なデジタル社会、 高い知性の堅牢な足場を持たない社会は、 何かの拍子にあっという間に崩れてしまうでしょう。 それがロシアとウクライナ戦争の終結後かそれとも台湾有事の時か または、金融経済の崩壊の時か、 もしかしたら、思いがけないところから何かが起きてくるか? とにかくこんな浅薄な知性と知能の社会じゃもたない。 皆さんも心のどこかでは、 今の日本じゃ危うい、と思っておられるのではないですか? いったい日本はどうしたらいいのか。 ◯ 人間は二足歩行になり、自由になった手で道具を作り出しました。 文明とは、道具の事です。 その道具はA I迄に進化したのです。 しかしあまりにも進化した道具は今、人間を超えるかもしれません、 たかが道具なのに。 オルテガは科学者達を、あまりいい言葉ではありませんが<専門バカ>と呼びました。 なぜなら、彼らは自分の研究と成果には夢中になるが、 その反面、人間社会全体を見渡して 人間の真の幸福は何かを考える思慮 に欠けている、と批判したのです。 私達は科学や科学者に対しても、 鵜呑みにしないで、 自分達の意志と目で見極めなければいけませんね。 確かに科学技術はすごい。 そしてこれから医学が更に進み人間百年時代だなどとマスコミも吹聴しています。 でもね私は、 冗談じゃないや、百年も生きたきゃないよ、と思いますよ! そう思っている老人達もたくさんいると思いますよ。 皆さんも私くらいの歳になると、 そういう気持ちがよく分かると思います。 そして、 もしA I時代が来たらあっという間にA Iは社会の、そして生活の隅々まで浸透していくでしょう。 その時、考える力のない人間、 浮草のように浮遊する人々は、 残念ながら淘汰されていくでしょう。 では、そうならない為に私達はどうしたらいいか。 その鍵やヒントは、私達の過去にあります。 オルテガは過去を見直せと書いています。 つまり、 私達日本人がどういう歴史を築いてきたかに、答えがあると。 失敗や試行錯誤しながら 私達日本人がどういう文化と知性を磨いてきたか。 前回書きましたね、 命の原理は常に良き事を目指して、幻想すると。 そしてその幻想は時代を経ながら確実に、 ・日本人の文化として、 或いは ・日本人の規範として、 ・日本社会の秩序として、 ・日本人独特の生き方、生き様として 結実してきたはずなのです。 それが歴史の中や伝統の中にあり、 伝承、伝説、ことわざの比喩としてもあるでしょ。 また、日本社会の市民の共同幻想の中にもあったはずなのです。 歴史を経ながら人間は学んだはずです。 そしてそれらは決して今のような 幼稚なガキ文化じゃありません。 ![]() 良き事も悪しき事も、 そこに起きる矛盾や影も、 人間に起きうる全てを、包括しながら、 ![]() おおらかで、朗らかで、些細なことなど笑い飛ばして生き延びてきた、 ![]() 今の課題は、日本人が、そのアイデンティティを取り戻し、 しっかり物事の是非を見極める能力を持った大衆になることです この近年の日本は、 イタズラに、そしてウカウカと、 西洋グローバルスタンダードなるものに入こみり、足をからめられ取られそうになり、 結局は彼らにすかされてしまいました。 さて、では、私達日本人の文化をどうすればいいか? 今消えそうになっている 私達の文化と知性を取り戻し、 もう一度、それらを、検証し、 さらには未来のために、洗い直し、修正し、 もっともっと洗練させて活かした社会へと、 日本を変貌させませんか。 日本という国の大黒柱を立てましょう。 ![]() しっかりとした堅牢な日本文化を 復活させる必要があります。 いわば日本型ルネッサンスです。 田下憲雄氏流にいうなら ![]() #
by denshinbashira
| 2023-05-28 07:41
| 終わりを意識して書く
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2023年 05月 27日
もうひとつ、オルテガが指摘している厳しいことがあります。 それは、 前回脳は幻想を作り出し、 人間は自分の思いこみの世界の中で生きていることを書きました。 凡庸な人間は、自分の脳世界が、自分の思いこみであることにめざめず、 その自分の物差しですべてを測ってしまい、 ついには、非凡な人間の世界を理解できず、潰してしまう、ということです。 オルテガの言う凡庸な人間は、 イコール大衆を指しています。 実はほんとうに残念なのですが、これが大衆社会の実情です。 オルテガはそれを大衆社会の原理、属性と見ていますが、 私はそうは思いません。 実はそれこそ脳のもつ限界だと考えています。 脳は放っておくと凡庸のままになるからです。 脳が自分の思いこみの脳世界から脱出していく為には、 よほどの学習と経験を積まなければ 難しいです。 特に前頭葉は成熟していくことが難しいです。 そう言う風な学習のプロセスを経て、人は非凡 ![]() 反対に、これも非常に残念なのですが、デモクラティックな大衆社会では、 その平等の観念が逆に、 大衆を甘やかして、 自己成長の機会を逃していると、思います。 ほんとうは、自由と平等は理想的な理念であり素晴らしいことなのですが。 例えばネット社会などまさにそういう大衆の群れです。 ネット社会が登場すると同時に、人々はこぞってそこへと流れ込んで行きましたね。 ほんとうは、そこで立ち止まって、 これは是が非かを、個々に考え検証すぐ事が必要なのにです。 .コロナ下のオリンピックだって知性ある人はその欺瞞性を分かっていたのに大衆は…。 何も考えず、流されていく。 昨今は、いよいよそれが激しく、 マスになった人々がなだれこんでいきます。 自分で考えない人々、 他者との同化を望み、 異質や異端であることを恐れる人々。 また、異端や異質を排除し、潰す人々のその現象こそが、 非凡な人間を凡庸な人間が潰してしまう社会現象となっている。 非凡な人間は、社会の表面には出てきません。 そして今、ほんとうに残念ですが オルテガのいう、根無し草としての大衆現象がまさに、 その通りに起きています。 ネットで簡単に知識を得、 深く物事を掘り下げることができない人間が、 自分達がまるで正義であるかのように人を裁き、 多数を背に、 イナゴの大群のように襲いかかる。 薄っぺらな擬似知識人が、メディアを占め世論を誘導しています。 ちょっと横道にそれますが、 ホリエモンと茂木健一郎氏がある本の中で、マーケティングや調査の事を対談しており、それを読んだ私がその本を憲雄氏に見せましたら、 憲雄氏が、 二人ともがマーケティングの事など良く知らないのに、 知ったかぶりで、デタラメを言っていると、怒っていました。 液状化するデジタル社会。 恣意的で、節足で、根無し草のように浮遊する人々。 こんな社会が、長続きするはずがないと私は考えます。 ほんとうは、ハッキリと表明してないけど、 この社会の在り方に、多くの人々が 疑問を持っているはずですよ。 心ある人々は、 なぜこうなるのか、と言う疑問の中にいるはずですよ。 自分以外の人間達が悪い。 政治が悪い。 世の中が悪い? いえいえ、もう時がきているのですよ。 私達が知のレベルを上げなければならない時が。 今のデジタル社会は単なる通過社会だと私は考えています。 その理由は次回書きます。 これから来るA I社会では、更に知性、知能による格差が起きるでしょう。 また、世界は食糧難が来るでしょう。 その時A Iテクノロジーが必要でしょう。 しかしそのA I社会の対極に、 高次の知性の人間世界が必要です。 それはおそらく大衆社会では有りません。 高次の知世人が牽引する社会です。 どうぞ皆さん、高次の知世人になった下さい。 つづく。 #
by denshinbashira
| 2023-05-27 05:49
| 終わりを意識して書く
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2023年 05月 26日
さて、お約束の、脳はなぜ幻想世界をつくるか、について書きます。 そして今回はとても大切なことを書きますが、ちょっと難しいので、 ご自分の心理の内部をサーチしながらお読みいただけたら嬉しいです。 ◯ 私のブログやSNSを読んでくださる方々は、もうそろそろ、 脳が常に幻想を生み出しながら機能する機器である事をご理解いただけたかと思います。 人間は言葉を発明しましたが、 言葉の役割で最も重要なことは、 ![]() 人間は、他者と ![]() ![]() 言葉は単なるコミュニケーションツールではないのです。 会話をしない限り、そこには社会が発生しません。 会話は人間が社会的存在へと発達する為の大事な大事なツールなのです。 だから引きこもったり、自分を内向させたりすることは、脳が未熟のままになるという大きな損失になります。 しかし押さえておかなくてはならないことは、 ![]() 自分の言葉が、正確に相手に伝わるかどうかは、わからない、という事です。 また相手も自分流に、言葉を解釈していきます。 その言葉の群れによって、 社会がある、という事です。 そして、もうひとつ大事なことは、 他者と関わり対話することによって ![]() 人間は他者との関係性の中で、自分を作りだしていくのですが それも自分流に社会を理解して、 自分を創り出していきます。 こうして、言葉世界から社会を見るとき、 社会というものが、 極めて、あいまいで、不確かで、 まるでサーカスの曲芸の如き危うさを持ち、 かろうじて成り立っている、と言う事が分かります。 そして脳はセキュリティシステムでもあるとお話ししましたね。 この危うい社会の中で生き、 危険や危機を回避する為に、 人間の脳は、 シュミレーション能力(仮想能力)を高めました。 人間は、 他者と関わり、会話をしながら 他者の世界や外界と自分と照らし合わせ、 脳は瞬時に仮想と現実とを行き来し、 それらを統合して答えを出していきます。 仮想と現実の辻褄を合わせ 予想される事をストーリー化して 意識の上に記述して行きます。 ただその幻想(予想)の物語も、その人の個人の脳内データを元にしているものであり、 あくまでも個人的なものであり、普遍的ではありません。 ところがシリーズ4で説明したように、 自分と他人の違いを明確に自覚できていない、自他の分離できていない人は、 自分に起きたことが、 あたかも他人にも同じであるような錯覚をします。 みんながあたかも自分と同じであるかのような思い込みをするのです。 残念ながら、よほど洞察力や考察力が高くない限り、 こういう人の方が圧倒的に多いのです。 オルテガのいう大衆とはまさにこういう人々です。 では、なぜ脳が仮想するかというと、 危険を予防にする事は勿論ですが もうひとつ大事な事があるのです。 それは、そういう自己保全のセキュリティの根っこに、 自分の理想つまり ![]() 生命の原理があるのです。 良きことを求めて生きる人間の原質があるのですよ。 この危険いっぱいの社会で、なるべく危険や危機にあわず ![]() 良き人間関係、良き出来事を見つけ、何とか良く生きる為に、解決の道を探す時、 その自分の理想のビジョンに照らし合わせて、 瞬間的にシュミレーションするのです。 人間は、決して滅びたいとは思っていないのです。 ![]() 生きようとする強烈な営みなのです。 ただ問題なのは、そのシュミレーションと現実が、先ほども書いたように、 個々人の脳の思い込みで成立しており、 普遍性をもってはおらず、あくまでも個人データにすぎず、 社会とは、そういう個人データの 集合体であると、いうことです。 人間の願望や欲望や希求が錯綜しながら、 ![]() 人間は生きています。 それが故吉本隆明さんが指摘した 人間社会が不可避的に作り出してしまう ![]() ほんとうは、あるかないかわからない共同幻想の中に生きる人間は、 時に行き過ぎたシュミレーションしては、 ![]() ネガティブな事を探す神経症的病気、被害妄想に陥ってしまいます。 こうあって欲しいと言う期待が、 だんだんそうに違いない、と言う ![]() 神経症的なシュミレーションは、 ![]() その事は、シリーズ3そもそも脳とはどういうものか、で書きましたよね。 その時悲劇が好きな人は、事態を悲劇的に脚色し、 愚痴や否定が好きな人は、何ごともそこに結びつけ、引力していきます。 反対に、高い知性を身につけると、 そこにできる大いなる客観性によって、 自分の思いこみが訂正されていきますから、 だんだん幻想から覚めていきます。 幻想ではなく、現実の断層が見えてきます。 つまり人間の実相が見えてくるのです。 その実相を見極めた上で、 地に足をつけ、 蜃気楼(幻想)ではない実物の本物の世界を、 創り出していく。 そのためには、社会現象に流されず、 立ち止まって、振り返って、 ほんとうに良きことは何かを、 検証する。 私は皆さんにそういう高次の知世人であって欲しいですし、 このブログやSNSを理解されるのですから、それは間違いない、と思っております。 どうしたら、良き事をみつけ、良き人生となるか。 そのヒントになるのが過去の歴史や伝統です。 次回は、その事について書きます。 長文、お疲れ様でした。 #
by denshinbashira
| 2023-05-26 07:33
| 終わりを意識して書く
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